SPECIAL TOPIC世界最大級のAIカンファレンス「NVIDIA GTC21」で明かされた新技術

4月12日(日本時間4月13日)、NVIDIAが主催する世界最大級のAIカンファレンス「NVIDIA GTC21」が開催された。毎年、注目度の高いイベントだが、今回データセンター向けのCPUを発表したことで、さらに関心が集まった。ここではイベントの目玉である基調講演と5つのテレコム関連のお勧めセッションを紹介する。

NVIDIAは米カリフォルニア州サンタクララに本社を置く、GPU(Graphics Processing Unit)に特化した半導体メーカーである。現在はGPUに加え、複数のGPU搭載のサーバーをつないで高速に計算できるよう、2019年に買収したMellanox(メラノックス)が提供するスマートNICを進化させたDPU(Data Processing Unit)をラインナップに加え、AIを活用するエンタープライズ向けに提供している。

GTCの一番の目玉である基調講演に登壇したのは、NVIDIA CEOのジェンスン・フアン氏。ファン氏はNVIDIAが現在取り組む最新技術について紹介した。データセンター向けのCPU「NVIDIA Grace CPU」をはじめ、テレコム関連では400Gbps対応、PCIe Gen5を採用し、Armコアと多様な高速化エンジンを搭載した次世代DPU「NVIDIA BlueField-3」、DPUとGPUを搭載した5G用のアクセラレータカード「NVIDIA Aerial A100」などが紹介された。
5G vRANソリューション「NVIDIA Aerial A100」とは続いてテレコム領域の技術者なら注目すべき5つのセッションについて紹介しよう。

「NVIDIA Aerial 5G on AI for Industrial Use Cases」

まずは5G関連で注目のセッションだ。

NVIDIAは汎用サーバーを使って携帯基地局が実装できるソリューションNVIDIA Aerialを提供している。同社の他のソフトウェアフレームワークと組み合わせることで、5Gの基地局機能に加え、AIによるインテリジェントビデオ解析のパイプラインなども動かすこともできる。1つのGPUの汎用サーバーで、基地局、エッジアプリケーションの最適な展開に欠かせない仕組みを提供する。

すでに米サンタクララにある同社イノベーションラボでは、この仕組みを活用した製造分野でのユースケースの検証が始まっている。例えば設計業務へのAR/VRの適用、生産現場でのインテリジェントビデオ解析、遠隔からのロボットアームの高速な制御などのユースケースなどが検証される。

Aerial A100が提供されるようになると、GPU/DPU両方が搭載された統合型アクセラレーターのみで5GとエッジAI処理が実現できるようになるため、より低遅延性が求められるミッションクリティカルなアプリケーションにも対応可能だ。

図1.NVIDIA Aerial 5G Reference Stack画像クリックで拡大)
図1.NVIDIA Aerial 5G Reference Stack

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