企業ネットワーク最前線

リコーとシスコが提携、クラウドソリューションで2020年に売上100億目指す

文◎松本一郎(編集部) 2019.02.28

  • Teitter
  • facebook
  • 印刷

複合機メーカーのリコーとシスコが2019年2月26日、戦略的提携を発表した。リコーのクラウドソリューション、広い顧客基盤とシスコの技術力が組み合わさる。両社は提携の第一弾として、2019年9月から3つのクラウドソリューションの提供を予定している。

セキュリティは3つのレイヤーで守る

リコー 執行役員 プロットフォーム統括本部長の野水泰之氏はマルチクラウドの時代の今、セキュリティは3つのレイヤーで考える必要があると話す。すなわちクラウド、ネットワーク、デバイスの3か所である。

 

その上で、野水氏は今回の提携でターゲットとする顧客層について「1つは社内システムでセキュリティに従事する人員が不足している企業、もう1つはIT管理者が不在でセキュリティ対策の仕方が分からない企業だ」と説明した。

 

今後はこれらの顧客に、リコーが20191月に発売した複合機「RICOH IM Cシリーズ」とシスコのセキュリティ対策製品などを組み合わせ、3つのレイヤーをそれぞれ守るソリューションを展開する。

 
 セキュリティは3つのレイヤーで考える

1つめが「安心クラウド保管ソリューション」。例えば、クラウド内のドキュメントを、マイナンバーの12桁の数字やパスワード、コンフィデンシャルといった文字などから自動で機密レベルを判定。保存フォルダの共有範囲などを自動で制限する。このようにクラウドにある文書ファイルなどをセキュアに管理できるソリューションだ。

 安心クラウド保管ソリューションの概要

2つめの「簡単ネットワーク設定ソリューション」は、シスコのMeraki Cloudから無線LANアクセスポイントや次世代ファイヤウォールなどのネットワーク機器をクラウドから一元管理するソリューションだ。
 
さらに、今回の提携ではMerakiの管理ダッシュボードから、リコーの複合機の危機管理情報、稼働状況、設定状況も確認できるようになる。
 
Merakiは拠点に設置するCPE(宅内通信装置)をインターネットにつなぐだけで、これらの機器の設定を自動的行うゼロタッチプロビジョニング(ZTP)の機能も搭載している。テンプレートも用意されており、IT管理者がいないような小規模の事業所でも、セキュリティ対策設定のミスの防止、ネットワーク構築負荷の低減などが期待できる。
 
3つめの「安全デバイス接続ソリューション」は、ネットワークに接続されたデバイスを自動で管理する。
 
今や企業ネットワークにはPCやタブレット、スマートフォンなど様々なデバイスが接続している状態だ。シスコの「Identity Services Engine(ISE)」がネットワークに接続されたデバイスを自動で検知。不正なデバイスのアクセスを遮断する。さらに、ISEとリコーの複合機上で稼働するデバイス管理システム「RICOH Streamline NX」が連携することで、正規デバイスの社内システムへの登録作業が自動で行われ、作業時間を削減できるという。
 
 
 安全デバイス接続ソリューションの概要 

これらのソリューションは20194月から試験導入を開始し、9月から本格的に販売を開始する。料金モデルはサブスクリプション型(月額制)だ。野水氏は「月額単位の料金だけで最新のアップデートが利用でき、強固なセキュリティを維持できる」と解説した。

 

また、野水氏は「セキュリティリスクは多岐にわたるし、IT機器の自動設定などの潜在ニーズはまだあるはずだ。シスコとマーケティングチームを発足し、さらに共同ソリューションを開発していく」と話し、上記の3ソリューション以外にも展開していく考えを示した。

 

今回の提携についてシスコシステムズ 代表執行役員社長のデイヴ・ウェスト氏は「リコーはクラウドソリューションをすでに多く展開しており、魅力的だった。また、シスコの持っていないSMB(中堅・中小企業)の顧客網が魅力的だ」と語った。

 
 シスコシステムズ 代表執行役員社長のデイヴ・ウェスト氏


 リコー 執行役員 プロットフォーム統括本部長の野水泰之氏
  • Teitter
  • facebook
  • 印刷

スペシャルトピックスPR

mixi2107
cisco2107
juniper2107

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】もう知らないではすまされない
           
宇宙通信と量子通信で変わる未来

<第一部:宇宙通信>衛星通信はこれからどうなる/ NTTが宇宙に行く理由/ソフトバンクの“非地上”作戦/JAXA、光衛星間通信の狙い <第二部:量子通信>量子暗号で世界をリード/量子インターネットの可能性

インタビューJTOWER 代表取締役社長 田中敦史氏「キャリア投資の1割がまず目標 海外大手とも戦っていける」【ソリューション特集】マルチベンダー時代のテスターの選び方/DDoS攻撃対策 【ビジネス最前線】東大・中尾教授がローカル5Gベンチャー ほか

>>詳しい目次を見る

スペシャルトピックス

アレイ・ネットワークスIoTネットワークまで標的が拡大
ランサムDDoS攻撃の対策方法

アレイ・ネットワークスのASFシリーズで自力防衛を!

VIAVIソリューションズ5GをRANからコアまで徹底検査
オールインワンのローカル5G測定器も

E2Eのテストソリューションを提供するVIAVIソリューションズ

ウインドリバーなぜ、5G vRANにウインドリバーを採用したのか?

ベライゾンとボーダフォンが選んだ「Wind River Studio」

アイティフォーAI型EDRが侵入“後”の対応を
高速・低コストに

数週間かかる「フォレンジック」が最短3時間!

東陽テクニカあらゆる400ギガネットワーク環境をテスト

BGPの負荷試験等幅広いプロトコルテストに対応!

ネットスカウトシステムズネットスカウトシステムズが指南!
DDoS攻撃の効果的な防御方法とは

世界的に急増するDDoS攻撃。被害を最小限に食い止める方法を解説する

インテル「5G・6Gでキャリアとともにイノベーションを起こす」インテル堀田氏

ワイヤレスジャパン2021での基調講演を徹底レポート!

VMwareデータセンター内通信を「ゼロトラスト化」するには?

データセンタートラフィックの8割を占めるEast-West通信の守り方を解説

VMware SASE脱プロキシもVMware SASEで簡単

クラウドから1画面でネットワークとセキュリティ管理、そしてゼロトラスト実現へ

NVIDIA AI DAYSエヌビディア・ドコモ・富士通が
見据える「5G RANの将来」

AI時代に起こる5G RANの進化についてキーパーソンたちが語った。

NVIDIA AI DAYSソフトバンク、ドコモの5G・MECを支える技術とは

「AI-on-5G」の実現に向けて取り組むソフトバンクとNTTドコモ。

京セラ5G/L5GをデュアルSIMで使い倒す!
映像伝送、DX、電波調査がこれ1台

ローカル5Gにも対応した京セラの5Gモバイルルーターが好評だ。

ローデ・シュワルツ・ジャパンローカル5Gのテスト品質は業界トップ
サポート人員を3倍、コストも低減

ローデ・シュワルツがローカル5Gの導入を手厚く支援する。

DNPローカル5Gを支える国産SIMカード
多様なプレイヤーをコンサル力で支援

大日本印刷(DNP)がローカル5Gに最適化させたSIMを提供!

構造計画研究所ローカル5Gの円滑な導入に貢献する
2つの電波シミュレーションツール

ローカル5Gの免許申請に必要な「カバーエリア図」作成を大幅効率化!

APRESIA Systemsローカル5Gに最適化した性能
導入コストは億単位から数千万へ

ローカル5Gの導入コストを数千万円台に引き下げるAPRESIA Systems

ミクシィ低遅延伝送に挑んだミクシィ、IP映像伝送の最新規格SMPTE 2110で

ミクシィのサービス「TIPSTAR」は、低遅延のIP映像伝送技術を駆使!

キーサイト・テクノロジー5G/ローカル5G/O-RAN/C-V2Xの
最前線を解説する技術イベント

7月7日(水)・8日(木)にオンライン開催!

ジュニパーネットワークス大企業が「無線LAN」をリプレース
正解はクラウド型かオンプレ型か?

今、大規模な無線LANもクラウド管理型が最適な時代に!

VMware未知の脅威から身を守る
最新のNDRが持つ実力とは

元Lastline、現VMwareセキュリティエバンジェリスト橋本氏が徹底解説

アライドテレシス高速NWはローカル5Gでなくても!
キャリア5G×Wi-Fi 6という現実解

ローカル5Gより価格を大幅に抑えられるアライドテレシスの提案とは?

NVIDIA GTC21世界最大級のAIカンファレンス
NVIDIA GTC21で明かされた新技術

基調講演と5つのテレコム関連のお勧めセッションを紹介する。

ハイテクインター4Kも無線でリアルタイム伝送
5Gで現場の映像活用を加速せよ!

5G/ローカル5G映像伝送システムがハイテクインターからいち早く!

Nuclias CloudWi-Fi 6 APからL2スイッチまで
リモートから簡単操作で運用管理

ネットワーク機器のリモート管理機能、使いやすさ重視で選ぶなら?

VMware SD-WAN by VeloCloud旭化成がSD-WANを
国内340カ所に導入する理由

旭化成はVMware SD-WAN by VeloCloudへの切り替えを開始した。

VMware NSX Advanced Load BalancerDX推進の大きな障壁に!
従来型ロードバランサーの課題とは

C/Dプレーン分離で完全ソフトウェア型のヴイエムウェアは全く違う!

VMwareVMwareが見据えるネットワーク業界の未来

国内SDN市場シェア75%超のヴイエムウェアが目指すネットワークとは

ホワイトペーパー
ネットワーク解放宣言
ローカル5G情報局

アクセスランキング

tc202012

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2020 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます
当ウェブサイトはCookieを使用しています。閲覧を続ける場合、プライバシーポリシーに同意したことになります。