企業ネットワーク最前線

ワークスタイル変革Day 2016 講演レポート

「働き方改革で労働効率向上や風土改革を狙う」、日本ユニシス丸尾氏

文◎藤井宏治(IT通信ジャーナリスト) 2016.10.17

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日本ユニシスは今春、新ビジョン「Workstyle Foresight 2016」を策定し、在宅勤務の促進やサテライトオフィスの整備、スマートデバイス/クラウドの活用を軸とした働き方改革の取り組みを加速させている。場所や時間に制約されない新しい働き方により、生産性30%向上、イノベーションを喚起する風土の醸成、個人の生活充実と成長促進、の3つを実現させるのが目的だ。

サテライトオフィスやフリーアドレス化でオフィス環境も改革日本ユニシスでは、オフィス環境の改革も進めている。

具体的には、新宿・大手町・丸の内に合計3カ所のサテライトオフィスを設け、出社勤務と在宅勤務の間を補完する勤務場所として活用できるようにした。これにより移動時間の短縮や、直行直帰による個人の生活時間の充実、時間や場所が合わないことによる打ち合わせ日程の先延ばしなどを減らし、「時間」を生み出すことができる。また、結果的に業務効率の向上や残業の削減にもつながる。

 

 

日本ユニシスの都内の執務拠点
日本ユニシスの都内の執務拠点

 

サテライトオフィスの設置は、オフィス利用の効率化という狙いもあった。実は、サテライトオフィス設置のきっかけは、約1,400名の主にSE職が勤務する拠点の移転がきっかけだった。豊洲の本社では社員一人一人に座席が確保されているが、フロアを見渡すと意外と不在中の席も多い。営業職はもちろんのこと、SE職も開発プロジェクトに入ると本社の自席にいる時間は少なく、一人一人に座席を割り当てるのは非効率だ。そこで、2016年3月から、まずは試行的に1フロアだけフリーアドレス化を始めた。

しかし、フリーアドレス化だけでは、さすがに1,400人もの人数を本社に受け入れるだけのスペースを生み出すことは難しい。そこで、本社の自席以外にも仕事ができる環境として、サテライトオフィスを設置したわけだ。

フリーアドレス化によって、「会議室を取らずに、すぐにディスカッションを行えるようになった」「会議のペーパーレス化が進んだ」「Skypeのプレゼンス確認やチャット機能を使うようになった」など、場所に捉われずにコミュニケーションを取りやすいスタイルに変わり始めている。

またフリーアドレス化に伴い、より一層のペーパーレス化を推進するために、対象フロアの従業員には紙資料などを収納するための引き出しワゴンが提供されなくなり、半ば強制的にペーパーレス化が進んでいるという。これにより、場所に捉われずにデスクワークができるように変わりつつある。

フリーアドレス化に伴うこれらの変化によって、実はフリーアドレスのフロアでなくても、サテライトオフィスや在宅でもどこでも変わらずに仕事ができるやり方が自然と身につくようになることが期待される。


BYODでモバイルワークも推進時間や場所にとらわれない働き方を実現するうえでは、モバイルワークも重要だ。日本ユニシスの場合、昨年グループ全体に本格導入したモバイルゲートウェイサービス「mobiGate」が、モバイルワークの要となっている。

mobiGateは、スマートフォンやタブレット端末からクラウド上のゲートウェイを介して、企業の業務システムに安全にリモートアクセスするためのソリューションだ。1つの専用アプリから様々な業務システムを利用できること、端末にデータが残らないため紛失・盗難時にリモートワイプが要らないことなどが大きな特色だ。日本ユニシスはmobiGateを企業向けクラウドサービスとして展開しており、自社グループでも現在5,000人規模で活用している。

mobiGateは、グループウェア(メール/スケジュール/アドレス帳)、ファイルサーバー、社内Webサイト、各種クラウドサービス(Office 365、Salesforce.com、Google Appsなど)へのアクセスを標準でサポートするほか、アダプタの開発によって企業の独自システムにもアクセス可能だ。

 

mobiGate
mobiGateの概要




mobiGateは、専用アプリでしか社内システムにアクセスできないため、同一デバイス内での公私分離を簡単に実現できる。また、端末にデータを残さないので、リモートワイプも不要で、MDMに頼らずにセキュリティ管理ができる。端末に専用アプリをインストールするだけで使えるため、企業の情報システム管理者は端末の設定管理や運用からも解放される。これらの特長から、mobiGateはBYODにも適していると言える。日本ユニシスでもmobiGateについてはBYODでの利用を認めている。

丸尾氏は、同社におけるmobiGateの実際の利用状況についても紹介した。

「通勤時間の8~9時頃、昼休み、終業時間の17時半頃が利用のピークになる。勤務時間外の夜間の利用も多く、休日でも平日の3分の1程度のアクセスがある。また、1日に何回もスキマ時間にポケットからスマホを取り出して確認をするような使われ方がされている。こうした自発的な使い方は、特にBYODで行われていると考えている」

さらに、丸尾氏はmobiGateの特徴として、「クラウドサービスなので、新しい機能や便利な機能が自動的に追加される」点もアピールした。

例えば直近だと、年内を目途にビジネスチャット機能の追加や、Windows 10以降でサポートされる新しいアプリケーション実行環境「UWP(Universal Windows Platform)アプリ」への対応などが計画されているという。

日本ユニシスでは、働き方改革を実現するためのICTソリューションを「人へのアクセス」「情報へのアクセス」「情報の作成」の3つに分けて捉えており、多く製品を実際に自らの業務に活用している。

 

日本ユニシス
日本ユニシスが「働き方改革」に活用しているICTソリューション



丸尾氏は「特定の製品をお勧めするのではなく、我々自身の運用で分かった“向き不向き”も含めて、お客様の業務改革に最適なソリューションを提案していきたい」と述べ、講演を終えた。

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