企業ネットワーク最前線

iOS 7でスマートデバイス管理はどう変わるのか[前編]――MDM土台にMAM/MCMが連携

文◎山崎隆弘(アイキューブドシステムズ) 2013.12.19

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

iOS 7では、企業ユーザーが利用する機能が大幅に強化された。iPhone/iPad 導入企業が押さえておくべきアップデートの内容と、MDM/MAM/MCMの機能や使い方への影響を解説する。

スマートデバイス活用と共に管理対象も広がる

iOS 7についての詳細な話に踏み込む前に、MDMとMAM、MCMの関連性と、なぜこれらが必要なのかについて、おさらいしておきたい。

スマートデバイスをうまく活用すれば、従業員は時間や場所を選ばずに業務を遂行できるようになり、ひいては生産性の向上、会社全体の売上向上や収益改善を実現できる。また、在宅勤務やモバイルワークといった新たなワークスタイルを促進する上でも極めて有効だ。

しかし一方で、スマートデバイス特有の課題も存在する。スマートデバイスは可搬性に優れることが最大のメリットだが、裏を返せば、社外に持ち出した際に紛失・盗難に遭い、貴重な情報を流出させてしまうリスクが高いことも意味する。そのため、スマートデバイス導入に当たっては、端末を遠隔でロックしたり、データを消去できる「リモートロック」「リモートワイプ」の機能を装備したMDMサービスの導入検討が必須となっている。

「導入しっぱなし」を防ぐ
そして、スマートデバイス導入の目的達成と、それに向けた活用の高度化を実現するためには、導入後の利用状況の把握と運用改善が不可欠となる。導入後も、現場での利用状況を定常的にチェック・分析し、絶えず運用面や利用面の改善を繰り返すことで成果を生み出し、導入目的の達成に近づいていくものなのだ。

事実、CLOMOをスマートデバイスと併せて導入し、大きな成果を挙げている企業のほとんどは、このプロセスを絶えず実行し続けている。例えば、リコージャパンでは、当初は250台という限られた数のiPadを導入し、利用しながら徐々に活用法を改善、実に2年間をかけて費用対効果の把握と改善を繰り返し、最終的には6000台ものiPadを全国の営業拠点へ展開するに至った。その結果、「成約率2倍アップ」という導入効果を実現した。

逆に、管理者の手の行き届かない場所で、どのように使われているか把握できなければ、セキュリティリスクが高まるだけでなく、運用面の改善は望めない。結果として、「導入しっぱなし」の状態から抜け出せず、目的は達成できなくなる。実はこれが、スマートデバイスの企業利用において最も考慮すべきポイントと言える。

3段階で考える運用管理
もう1つ、押さえておくべきポイントは、活用が進むにつれ、管理や運用の手間が増えることだ。デバイスだけでなく、その上で稼働するアプリを管理・運用する必要性に迫られてくる。そして、さらなる高度化を目指すと、アプリ上で利用されるコンテンツも管理する必要が生じ、よりきめ細かな運用やセキュリティ対策が必要となる(図表3)。


図表3 活用の高度化に必要な管理・運用の3 段階(MDM / MAM / MCM)
活用の高度化に必要な管理・運用の3 段階(MDM / MAM / MCM)


このように、「MDM→ MAM→MCM」と、管理対象の粒度が細かくなり、範囲も広がるため、それに伴い、管理・運用に要する手間も増えてくる。ここで言うコンテンツとは、PDFファイルや動画に限らない。メールデータやスケジュール、連絡先情報など業務に利用されるデータはすべて管理対象となり得る。

加えて、デバイスの台数自体も増加すると、組織内の様々な部署に展開され、配布箇所の役割に応じた適切な利用が求められる。結果として、複数のITポリシーを管理・運用する必要にも迫られ、管理・運用の手間は、さらに拡大することとなる。

このように、本来の目的である“活用”へ意識を向けると、見落とされがちな運用面の負担は段階的に大きくなることが予想される。したがって、iOS 7によって、MDMとMAM/MCMの高度な連携が実現されることは、企業のスマートデバイス活用において重要な意味を持つのだ。

スペシャルトピックスPR

moconavi1807
sun1807
intel1806

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】映像IoTが、来た!
●多様な業界に広がる映像IoT/●カメラとAIでスマート農業/●防犯カメラも新たな次元へ/●AI予測で混まないレジ/●映像IoTを支えるネットワーク構築のポイント

◆[インタビュー] NTT東日本 井上福造社長 ◆クラウド時代の企業音声システム ◆日本企業目線で“ヤマハ流”SD-WAN ◆富士通が産業向け新無線LAN ◆農業×IoTで「地方」を変える ◆MWC上海レポート

>>詳しい目次を見る

ホワイトペーパー

スペシャルトピックス

潜伏する脅威をAIが検知!
産業用制御システムやIoTも守備範囲

日商エレクトロニクスのセキュリティ対策が“新ステージ”に突入する!

リボン・コミュニケーションズTeamsの電話機能にいち早く対応
UCを狙ったサイバー攻撃対策も

Microsoft TeamsとPSTNをつなぐリボン・コミュニケーションズ

UNIVERGE Aspire WX電話やUC機能を全方位にカバー
中小企業の多様な働き方を強力支援

NECが5年ぶりの中小向けキーテレフォン「UNIVERGE Aspire WX」

F5ネットワークスセキュリティやGi-LAN仮想化など
モバイルインフラの強化に貢献

5G移行を控えた今、F5ネットワークスはどんな価値を提供できるのか?

moconavi今いる場所がオフィスになる!
moconaviで安全なモバイルワーク

場所を問わない新しい働き方の実現には、ICT環境の整備も不可欠だ。

サンテレホンサンテレホンがICT総合展示会
ビジネス伸ばす製品群が一堂に

東京ドームシティ・プリズムホールで7月18・19日開催!

インテル5Gをエンドツーエンドでカバー
新たな価値創出を目指すインテル

インテルは強みの仮想化技術で5G時代のネットワーク構築に貢献する。

コマーチキャリア向けOSS/BSSに強み
自動化やe-ヘルスで社会課題解決

自動化やe-ヘルスで多くの実績を持つコマーチが日本市場に参入した。

ブロードメディア・テクノロジーズ小森コーポレーションが
Aryakaで日中間通信を安定化!

日系企業の中国ビジネスに立ちはだかるのが通信環境の問題だ。

IIJグローバルソリューションズ日中間ネットワークの安定運用へ
VPN規制を乗り切る解決策提供

安定的な越境通信を実現するには何が必要か?

NTTコミュニケーションズIoTビジネスの種まきから結実まで
NTT Comの「次の一手」とは

自社発行型eSIMでの新サービス提供に期待!

SAS Institute Japanデータ分析の老舗、SASが提案するIoT時代のデータ活用

IoTのはじめの一歩を踏み出す前に考えるべきポイントは?

アクセスランキング

tc1807_b
ngn
compass

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2018 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます