運用管理を楽にする独自機能 専門知識がなくても対応できるWANの高速化をクリアすると、次は運用管理の課題がある。WANが高速化・複雑化する一方で企業のIT人材は減少を続けている。特に学校では専門知識のない教員が担当しているケースも多く、自動化や効率化が求められる。
それを解決するのが、前述のスイッチやルーターに搭載されたアライドテレシスの独自技術・機能たちだ。
「AMF(Autonomous Management Framework)」は接続されたネットワーク機器の情報を自動的に収集し、管理用ネットワークを構築、当該ネットワークを通じた一元管理や自動復旧を可能とする。「AMF-WAN」では、VPNを簡単に構築できるダイナミックVPNや、インターネットブレイクアウト、ロードバランスなどSD-WANの機能を提供する。
これらの技術を、ネットワーク統合管理ソフトウェア「Vista Manager mini」「AT-Vista Manager EX」と組み合わせれば、自動的にトポロジーマップが作成され、アプリケーション単位のトラフィック量の監視も簡単になる。WANの状態が直感的なGUIで可視化されることで、専門知識のない人材でも簡単にネットワークの運用管理が可能だ。
さらにAT-Vista Manager EXはインテントベースマネージメント機能「AIO(Allied Telesis Intent Based Orchestrator)」に対応しており、管理者はGUIから指示するだけで、実際のネットワーク構築や設定変更はAIOが自動で適用してくれる。
AT-NFV-APL-GT/AT-NFV-APL-GTXは、UTM機能も搭載する予定だ。これとセキュリティソリューション「AMF-SEC」を連携させれば、「例えばUTMで特定の端末の怪しい動きを検知した場合、AMF-SECがその端末が接続されているスイッチのポートを自動で遮断するといったことも可能だ」と星氏は説明する。
AIO機能を使い、ダイナミックVPNの設定をするイメージ。トポロジーマップ上で、マウスで線を引くだけで簡単にVPNが構築できる(画像クリックで拡大)
固定回線が難しい場所では5G対応ルーターが活躍するアライドテレシスはこの夏、5G対応ルーター「AT-AR4050S-5G」も発売予定だ。SIMを挿すだけで5G通信が可能になる。もちろん有線ブロードバンドも利用できる。星氏はこの製品は学校でも活躍すると話す。
「もちろんメインで使うのは有線ネットワークだが、災害発生時などのバックアップ回線としての実用性は十分高い。校舎の外でのイベントで、生徒がタブレットなどを持って移動した際の通信手段としても活用できる。1人1人に5G対応のモバイル端末を渡すという手もあるだろうが、コストが見合わない。5G対応ルーターを使ったほうがセキュリティも確保でき、コスト面も優れる。固定回線が引けないエリアでは、5Gをメインで使う可能性もあるだろう」
次世代WANを構築する際には、高速化、運用管理の負担軽減、セキュリティ、5Gと、全てを網羅するアライドテレシスが力になってくれるだろう。
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