NTT東日本、岩見沢市でSub6・SA方式のローカル5G実証を開始

NTT東日本北海道事業部は2021年1月21日、日本国内で初めてとなるローカル5G「Sub6・SA方式」を利用したスマート農機の遠隔監視制御等の実証を岩見沢市北村地区で開始すると発表した。

本実証は、NTT東日本が実証代表者として採択された総務省「地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」および農林水産省「スマート農業実証プロジェクト(ローカル5G)」において行うもの。産学官および先進農業者を中心に岩見沢市スマート・アグリシティ実証コンソーシアムを構成し、5Gの技術特性である「超高速・超低遅延・多数同時接続」を用いたロボットトラクター等スマート農機の「遠隔監視制御」実現に向けた安全性の確立等を実証するほか、これら最先端技術を用いた「スマート農業」の社会実装を促すための地域環境づくりや、整備した通信環境を農村地域の防災や生活領域にも利活用する検討に取り組むなど農村地域におけるSociety5.0実現を目指しているという。


実証実験のイメージ

発表によれば、当初制度化されたローカル5Gはミリ波と呼ばれる28GHz帯を利用し、NSA(ノン・スタンド・アローン)方式が一般的であり、4Gの電波と5Gの電波を使うため、システムとして高価になる傾向にあった。

今回の実証試験で使用するSA(スタンド・アローン)方式は認証・データ通信とも5Gの電波であるため、従来のNSA方式と比較し5Gネットワークの整備費を安価にすることができる。また、今回利用するSub6帯(4.7Ghz帯)は28GHz帯と比較し、伝播範囲が広く、遮蔽物にも強い特徴があり、屋外における利用が期待されているとしている。

実証内容は以下の5つ。

① ローカル5Gを用いた高精細かつ低遅延の映像伝送により、ロボットトラクター等、無人の自動運転農機を圃場から約10km離れた遠隔監視センタにて適切に運用・遠隔監視・制御する実証

② 自動運転農機や圃場に設置する各種センサーから取得される生育データ等ビッグデータの送受信・集積等に関する実証

③ 既存BWAや最新のLPWA(802.11ah)など多様な通信ネットワークとの組み合わせによる幅広い領域で最適なネットワークを利活用する実証(映像やセンサーを用いた排水路監視、スマートウェアによる健康管理)

④ ルーラル環境における4.7GHz帯の屋外利用実現に向けた遮蔽物に対する性能評価、ローカル5Gとキャリア5Gの準同期運用を含めた共用検討

⑤ スマート農機の地域実装を促進するための環境形成・ビジネスモデル検討

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