Ubiquiti(ユビキティ)は2005年に創業したネットワーク機器ベンダーだ。同社は無線LANアクセスポイント(AP)やスイッチ、ゲートウェイ機器などのネットワークソリューション「UniFi」を展開している。機器の出荷台数は世界200か国で累計8500万台を超え、第三者調査機関であるDell’Oroによると、北米エリアではシスコに次ぐ2位のシェアを獲得している。設立後わずか数年でNASDAQに上場し、現在はニューヨーク証券取引所に上場しているなど、破竹の勢いで成長している。「国内でもシェアを伸ばし、工場、病院、ホテル、大学、高校など様々な領域で導入が進んでいます」とUbiquitiの日本国内代理店であるソネットの小林康英氏は紹介する。
ソネットの小林康英氏
価格は他社のおよそ半分! ライセンスもフリーネットワーク機器業界には長い歴史を持つ企業も多数存在する。決して競争に勝つのが容易な市場ではない。それでも比較的新興のUbiquitiが市場で受け入れられている大きな理由は価格にある。「一般的な法人向けネットワーク機器に比べて、およそ半分の価格になっているはずです」と小林氏は明かす。
単純にハードウェアが安いだけではない。UniFiはその後のライセンス費用が不要なのだ。「通常の製品は保守や管理機能を利用するためのライセンス料金が長期的には大きくなるのですが、UniFiはライセンス費用が一切ありません。さらにハードウェアの価格も安いため、コストを非常に抑えることができます」と小林氏は話す(図表)。
図表 UniFiの費用イメージ
価格が安いと性能が気になるところだが、その点でもUniFiはむしろ他社より優れているというから驚きだ。「第三者の調査機関であるインドのAlethea Communications Technologiesが独自に実施したパフォーマンステストの結果では、スループットとビデオストリーミングの処理能力で、主要なネットワーク機器ベンダーを抑えてUniFiが1位を獲得しました」と小林氏は胸を張る。
ライセンスが無いと、故障時などの保証が不安になるかもしれない。そうしたユーザーにはソネットがサポートも提供する。「まず当社ではUniFiに2年間の保証をつけて販売しています。また、壊れた時、修理を待たずに即座に交換したいというユーザーには、連絡いただいたら即座に代替品を送らせていただく『先出しセンドバック』サービスも提供させていただいています」と小林氏は説明する。