「業務基盤のクラウド化、つまりアプリケーションのトランスフォーメーションを進めるのなら、セキュリティとネットワークのトランスフォーメーションも同時に実行しなければならない。ゼットスケーラーはこれを実現するため、創業時からセキュリティをクラウドで展開するビジョンを掲げてきた」
そう語るのは、ゼットスケーラー エバンジェリストの髙岡隆佳氏だ。
ゼットスケーラー エバンジェリスト&アーキテクト 髙岡隆佳氏
単純にオンプレミスシステムをIaaSに移し、業務アプリをSaaSにするだけでは上手くいかない──。企業ITのあり方と働き方が大きく変わり始めた今、そう実感している企業経営者、IT管理者は少なくないだろう。
その状況を打開し、クラウドの効果を存分に発揮するには、企業の中と外を分ける境界型セキュリティから脱却し、場所に囚われない自由なネットワークアクセスを実現することが必要だ。
NWもセキュリティもクラウドへ まず脱ハードウェアからスタートZscaler Cloud Security Platform(図表1)は、まさにこれを実現するためのプラットフォームだ。3つのソリューションで構成されている。
図表1 ゼットスケーラーのプラットフォームサービス
ZIA(Zscaler Internet Access)は、あらゆるインターネット/クラウドトラフィックに対して多層防御をクラウド型で提供する。これまでオンプレミス型で運用されていたセキュリティ機能をまるごとクラウドへ移行し、一元管理できる。
それ以外のオンプレミスシステムやデータセンター、プライベートクラウドへのアクセスは、ゼロトラストベースのリモートアクセス「ZPA(Zscaler Private Access)」で保護する。さらに、IT管理者からは見えないテレワーク/リモートワーク社員の活動を含めてすべてのアクティビティを可視化する「ZB2B」を合わせることで、社員のデジタル体験を常時監視し、トラブルにも迅速に対応できるようにする。
「これを統合的に提供することで、お客様のセキュリティ/ネットワークトランスフォーメーションを加速させる」と髙岡氏は話す。企業経営者・IT管理者の視点で言えば、管理すべきハードウェアが減り、管理負荷も低減。従業員は、場所に囚われずクラウドを駆使できる自由度の高い働き方が可能になる。
ただ、ここで疑問が1つ湧く。今では多くのベンダーが、セキュリティ機能やリモートアクセス機能を“クラウド型”で提供している。それらとゼットスケーラーは何が違うのか。GEやシーメンス、ユナイテッド航空をはじめ名だたるグローベル企業が続々とゼットスケーラーを採用する理由はどこにあるのか。