国内ネットワーク仮想化市場、2020年に起きる10の事象をIDCが発表

IDC Japanは2020年2月25日、国内ネットワーク仮想化市場で2020年に起きると予測される主要な事象を「Top 10 Predictions」として発表した。

IDCによれば、国内ネットワーク仮想化/自動化市場は、SDNブームを超克して安定した成長市場になっている。2020年は次のステージに向けて、以下の10の事象が起こるとみられるという。

1. 国内ネットワーク仮想化/自動化市場は、2020年も成長を続けるが、成熟化に向かう姿が鮮明になる。

2. 「結果としてのマルチクラウド」からの脱却に向けて、クラウド内/クラウド間のネットワーク管理の課題がようやく注目されるようになり、マルチクラウドネットワーク仮想化の訴求機会が訪れる。

3. 勢力図が明らかになったデータセンター向けネットワーク仮想化/自動化市場では、もはや競争相手は「必要性の欠如」である。

4. ネットワーク仮想化/自動化ソリューションの適用先として、産業用ネットワークの重要性が高まる。

5. AI/機械学習を活用した企業ネットワークソリューションがバズワードの域を超えて、企業ネットワークに「溶け込むAI」になり得るか真価が問われる。

6. パブリッククラウド中心のネットワークアーキテクチャの議論が、あらゆる関係者の間でいっそう高まる。

7. 魅力的な最新ネットワーク半導体を搭載したホワイトボックススイッチ製品の拡充が進む。

8. 5G SAやMECの実現に向けて、クラウドネイティブ 5Gインフラの議論がさらに活発化する。

9. SD-WANの導入事例は着実に増加するも、既存市場に地殻変動を起こすまでには至らない。

10. DXの取り組みで、ネットワーク仮想化/自動化によるネットワークの次世代化が取り残されることへの危惧が広がる。

IDC Japanの草野賢一氏は、企業がDXを進めるに当たって、ネットワークインフラストラクチャの整備が重要であると認識される中で、「ネットワーク仮想化/自動化を用いて、DXが求めるスピードや柔軟性を実現するネットワークの次世代化こそが、DXの成功を支える重要な要素であることをベンダーもユーザー企業も改めて認識すべきである」と述べている。

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