シスコが次世代企業のベストプラクティスになる
最後の3番目の戦略分野は「次世代企業の創造」だ。
グローバル化の加速を背景に、さまざまなモノやサービスのコモディティ化が急速に進展しており、企業は「いかに差別化するか」という課題に常にさらされている。平井社長はこのサイクルを「負の循環」と呼んだうえで、この負の循環から脱し、企業力を向上させるためには、「コラボレーションによって企業を変革していく」必要性があると説明した。そして、そのベストプラクティスとして、シスコの経験を日本の企業に紹介していくという。
「次世代企業の創造」が3番目の戦略分野 |
平井社長によれば、シスコでは階層型の組織とは違った、「ダイナミックなネットワーク型組織」を実現しているとののこと。「(シスコは)私もある意味、社長という1つの役割でしかないという全社員がフラットな組織体。グローバルに縦横無尽にプロジェクトを編成し、顧客に価値を提供している」
シスコではこうした新しい組織の形を、さまざまな人事施策、そして自社のテクノロジーにより構築したツールやシステムで実現しており、「その成果を日本の市場に届けることがシスコの使命だと思っている」とした。ちなみに、平井社長が組織変革のためのテクノロジーの中でも特に強調して紹介していた1つが、企業向けのWeb2.0コラボレーションツールだ。シスコはFacebookやYouTube、Twitterなどの機能を企業向けに提供する「Quad」を発表している。