IDC Japanが2018年1月10日に発表したネットワーク仮想化に関する国内企業ユーザー動向調査の結果によると、セキュリティ対策を目的に、企業はSDNを導入していることが明らかになった。
SDNを導入、あるいは導入予定の回答者のうち、約17%がマルウェア、DDoSなどのセキュリティ対策に活用すると回答した。これは、物理ネットワークの統合に次いで、2番目に多い導入目的となっている。
SDN技術/アーキテクチャの導入目的
NFVの導入については、「すでに導入済み」「導入の予定」「導入の方向で検討中」との回答の合計が、仮想ルーターでは約65%、セキュリティでは70%超になった。エンタープライズNFVに対する企業の期待は、NFVの特性であるオンデマンド性とその効果であるリソースの有効活用、導入/撤収の迅速性であることも明らかになったという。
また、今回の調査ではSDNベンダー/ブランドの認知度についても調べており、SDNと聞いて企業のネットワーク管理者が最初に思い浮かぶベンダーの第1位はNECだった。そのほか、富士通、NTTコミュニケーションズ、シスコシステムズも高い認知度を得ているという。
今後導入を検討するSDNベンダーと認知度の相関は高いことから、「企業がSDNソリューションの導入を検討する際に、その候補に入るためには、認知度の高さは必要条件の一つである。SDNソリューションベンダーは、単なる知名度ではなく、導入事例とその効果といった具体的な訴求方法で、SDNソリューションの有効性をいっそう示す必要がある」とIDC Japanの草野賢一氏は指摘している。