SDN用に多彩なホワイトボックスもう1つ、SD-LANの普及を後押しする要素にホワイトボックスがある。OS/ソフトを搭載しない低価格ハードウェアのことで、ユーザーは目的に応じたOS/ソフトを搭載することができる。データセンターネットワークでは「ホワイトボックススイッチ」の導入が始まっており、企業LAN/WANでの利用に適した製品を提供するベンダーも出てきている。
台湾FoxconnグループのCASOもその1社だ。図表のように多彩なホワイトボックス製品を揃えており、中小規模LANに適した小型SDNスイッチや無線LANアクセスポイントのほか、SD-WANのCPEとして使えるゲートウェイ装置も提供している。
図表 CASOのプロダクト・ポートフォリオ
同社はSDN/NFV用途でのホワイトボックス活用を広げるため、ネットワークOSの対応にも力を入れており、オープンソースOSの「Lagopus」やソフトウェアルーター「Vyatta」、IPInfusionの「OcNOS」等の動作検証も進めている。
CASO代表取締役の武田和広氏は、「OS/ソフトベンダーと協力して、SDN/NFVの普及に貢献していきたい」と話す。すでに同社製品を使って、中小企業向けSD-LANや、SD-WAN、製造業向けソリューションを開発する動きも出てきているという。
ホワイトボックスを上手く活用すれば、ネットワーク/セキュリティ関連ソフトを開発するベンダーは低コストに新たなSDNソリューションを提供できるようになる。今後は、こうした動きにも注目しておく必要がありそうだ。