富士通は2017年5月8日、歩行移動しながらでも、自律的にネットワークを構築できる機能を有するIoT向けアドホック無線通信装置「FUJITSU Network Edgiot(エジオット) AHシリーズ」と、AHシリーズで収集したデータをクラウドへ中継するゲートウェイ装置「FUJITSU Network Edgiot GW1100」の提供を開始した。
AHシリーズは、スマートフォンほどの大きさで携帯性がある。歩行移動しながらでも装置同士が位置関係を常に意識し、自律的にネットワークを構築できる。そのため、複数の作業員が現場で歩行移動しながら作業をしていても、無線通信装置の設置場所を意識することなく、常に安定した無線ネットワークを利用できる。
AHシリーズとGW1100を利用したIoT向け無線システムのイメージ図 |
AHシリーズの外観 |
また、AHシリーズは920MHz帯を利用して、メッシュ型のネットワークを構成する。920MHz帯は、無線LANなどで用いられている2.4GHz帯などの周波数帯と比較して、遮蔽物を回り込む特性を有しているため、電波干渉も発生しにくく、安定した無線ネットワークを構築可能だという。
さらに、装置同士は動作状態を常に監視。故障などによってネットワークの一部で障害が生じても、自動的に迂回経路を見つけて通信を継続するアドホック通信機能を搭載している。
今後富士通は、AHシリーズとGW1100を、同社のクラウド型IoTデータ活用基盤サービス「FUJITSU Cloud Service K5 IoT Platform」と組み合わせたIoT向け無線システムとして提供していくという。
AHシリーズおよびGW1100の価格は以下表のとおり。
AHシリーズとGW1100の価格 |