IoTでしばしば話題になる、トイレのIoTサービス――。トイレの空室状況を可視化するサービスは、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)やレンジャーシステムズなどが提供しているほか、トイレの利用状況に応じて流す水量をコントロールして節水するサービスは、トイレメーカーの木村技研が「AQUA-Remoni(アクアリモニ)」として提供している。
そのトイレのIoTサービスに、KDDIも参戦する。同社は、法人向けのIoTクラウドサービスとして、トイレの空室/節水管理サービスを2017年3月から提供開始すると発表。サービス名称は、「KDDI IoTクラウド ~トイレ空室管理~」「KDDI IoTクラウド ~トイレ節水管理」で、いずれもトイレの個室にIoTを活用する。
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KDDI ビジネスIoT推進本部 ビジネスIoT企画部長の原田圭悟氏 |
様々な企業がトイレIoTサービスを提供するなか、「KDDIはトイレの空室管理に加え、節水管理も持ち合わせていることが差別化要素。また、クラウド環境だけでなく、回線も含めて提供できるのも強み」と、KDDIでビジネスIoT企画部長を務める原田圭悟氏は語る。
トイレの空室把握で社員が業務時間を有効活用まず、KDDIのトイレ空室管理サービスは、トイレの扉にマグネットセンサーを取り付けて開閉状況をセンシングし、センシングデータはBluetooth Low Energy(BLE)でゲートウェイに集約。そのデータはWi-Fiを経由し、KDDIのLTEネットワークでクラウド上に蓄積される。オフィスビルの利用者は、自分のスマートフォンやタブレットなどからトイレの空室状態を確認できる。また、オフィビルの管理者は、トイレごとの利用状況を遠隔から把握することが可能になる。
トイレ空室管理のイメージ図。ドアに取り付けたマグネットセンサーで開閉を検知する |
トイレ空室管理の管理者がメント利用者画面。利用者は、ほぼリアルタイムで空室状況を確認できる |
30分や1時間など、長時間に渡って個室に滞在している利用者がいる場合、アラートメールを管理者宛に送ることも可能(スライドでは5分でアラートメールがとぶように設定されている) |
このサービスを既に導入している企業では、トイレが満室の場合は空室のある別フロアのトイレへ行くようになることで業務時間の有効活用につながっているほか、トイレでの休憩や長期滞在の抑止に効果がでているという。
トイレ空室管理の導入事例 |