「ユニファイドコミュニケーション基盤Sphericallに手応え」――NEC保坂本部長インタビュー

2009年5月に投入した次世代UCソフトウェア「UNIVERGE Sphericall」で業務連携を実現して新領域に踏み出したNEC。一方、従来の「UNIVERGE SVシリーズ」「UNIVERGE Aspireシリーズ」ビジネスでは、「FMC」をキーワードに展開している。企業ネットワークソリューション事業本部長の保坂岳深氏に戦略を聞いた。

販売店サポートは万全に

――NEC全体として「NGN」に加え「クラウド」に注力していますが、企業ネットワーク部門としてはどのように関わっていきますか。

保坂 当社もテレビ会議をNGNに接続して利用していますが、その仕組みを貸し会議室として導入するお客様もあり、ようやく実績が広がってきました。専用線と比較してNGNを使ったほうがランニングコストを下げる利点もあり、積極的に提案をしていきます。

NGNはエリア拡張中であり、地方では利用できない地域が多いことが課題ですが、積極的に先行事例を作り、ビジネスをさらに拡大させていきます。

クラウドに関しては、音声もそのサービスの一要素ですし、データセンターやオフィス、それらをつなぐところでもネットワーク構築や維持管理機能がとても重要です。クラウドのサービスを安心・安全、かつ安価に利用するにはネットワーク設計の工夫が必要で、NECのノウハウを活かせるところでもあります。

――この間、売る商材もまた売り方もどんどん変わっています。そうしたなかで不安が高まっている販売店も多いと思います。

保坂 不安はおそらく、技術的な変化についていけるのかという点と、ビジネスモデルの変化への対応という2点だと思います。

前者に関しては、確かにスキルアップが必要になりますが、販売店様はきちんとしたお客様サポートを提供しており実力もあります。NECもきちんとサポートしていきますので心配ないと思っています。先述したようにお客様の既存資産を活かしつつ徐々に発展できるシステムを提供しているので、販売店様にとっても扱いやすいといえるのではないでしょうか。

ビジネスモデルの変化については、最終的にクラウドの世界に行くと、配線工事や従来の保守業務は減るかもしれませんが、その代わりにシステムの運用や管理といった「お客様のシステムを守る」サービスが必要になってきます。販売店様とのビジネスモデルの変化に合わせた仕組み等の整備を進めていますのでご安心いただきたい。

販売点様を含めた「チームNEC」としてお客様のビジネス拡大へ貢献していきたいと思っています。

月刊テレコミュニケーション2009年12月号から転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

保坂岳深(ほさか・たけみ)氏

1980年4月日本電気入社。2003年10月電力・公益ソリューション事業部長、04年4月キャリア・プロバイダー事業部長、06年4月企業ネットワークソリューション事業部長を経て、09年4月に企業ネットワークソリューション事業本部長に就任。現在に至る

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