「TDD版4G」がこれからの主役――5Gの中核技術「Massive MIMO」も前倒しで実用化へ

6月から利用が始まる3.5GHz帯には、日本の携帯電話向け周波数帯では初めて「TDD版4G」が導入される。TDD版4Gの特性を活用したソリューションの展開も加速してきた。

TDD向けの4.5G技術いよいよ日本でもスタートを切るTDD版4Gだが、今後その活躍の機会はさらに広がる可能性が高い。総務省はデータトラフィックの伸びに対応するために今後4GHz帯や4.5GHz帯などの新周波数帯の割当てを計画しているが、これら帯域にもデータ通信に対応しやすいTDD版4Gの導入が見込まれているからだ。

BWAのAXGPやWiMAX2.1はTDD版4Gとの互換システム(実質的には同一規格)だが、これらを含むTDD版4Gは、5Gが商用化される2020年代初頭までの移動通信インフラ投資のメインストリームとなるのだ。

2020年に向けて、TDD版4Gは機能的にもさらなる進化も遂げていく。3GPPでは5Gとの橋渡しとなる4Gの発展規格をLTE-Advanced Proと呼んでいるが、そこでもTDD版4Gは主要な議論の対象となっている。また、大手通信ベンダーのファーウェイは、TDDに適用できる4Gの拡張技術・ソリューションを「TDD+」と名付けて注力している。

月刊テレコミュニケーション2016年5月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります

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