東電と組み「ソフトバンクでんき」を4月1日から提供――専用メニューでファミリー層狙う

ソフトバンクは2016年1月12日、電力小売り全面自由化が実施される4月1日から首都圏・関西・中部エリアで提供する家庭向け電力サービス「ソフトバンクでんき」の料金などを発表した。

4月1日にスタートするのは東京電力との業務提携によるサービスで、首都圏向けには東電が7日に発表した「スタンダードプラン(スタンダードS/L/Xの3種)」「プレミアムプラン」に、ソフトバンクだけが販売する「バリュープラン」を加えた3つの料金プランが展開される。

関西地区、中部地区向けにもこの3プランが提供されるが、エリアによって料金水準やメニュー構成(関西地区のスタンダードプランはスタンダードXのみ)が異なる。

ソフトバンクでんきの3つのプラン
ソフトバンクでんきの3つのプラン

ソフトバンク専用のバリュープランは、従来プラン(従量電灯Bプラン)で月8000円程度以上電気代を払っているユーザーにメリットがある料金メニュー。使わなくても課金される定額料金(300kWh分)が設定されており、これを超えると割安な料金単価が適用される。利用量が少ない月などには逆に割高になる懸念もあるが、ソフトバンクは定額未達分に応じて(100kWh分が上限)、Tポイント(最大1000ポイント)あるいは同社の携帯電話で使えるデータ量(最大3GB)を還元することにより、3~4人の標準的な家庭でも利用できる間口の広い料金プランに仕上げた。

なお、バリュープランはプレミアムプランやスタンダードXと同じく、過去1年間の電力使用実績(ピーク電力)で基本料金が決まるスマート契約となる。

バリュープランの提供イメージ
バリュープランの提供イメージ

ソフトバンクは、ソフトバンクでんきと同社の携帯電話・光/ADSL回線とセットで契約することで最大300円/月を割り引く「おうち割 でんきセット」を新たに提供し、電力販売をファミリー層を中心とした携帯電話ユーザーの獲得・固定化につなげる。

ソフトバンクでんき/おうち割りでんきセットの申し込みは、ソフトバンクのWebサイトや、サービス提供地区のソフトバンクショップなどで1月28日から受け付ける。

ソフトバンク本社で12日に開かれた電力サービスの発表記者会見で宮内謙社長は「電力販売を手掛けることで携帯電話ユーザーの拡大が図れる」という見方を示した。

首都圏・関西・中部以外のエリアへの展開については「できれば年度後半に実現したい」とした上で、「どうしても東電が電力の供給ができないエリアでは、他の会社と組むこともあり得る」という。

ソフトバンクは、東電との提携プランに加えて、グループの発電会社SBエナジーが展開する太陽光発電所などの電気を「FITでんきプラン」として独自に販売する計画だ。

ソフトバンクでんき
サービス発表会見に臨んだ東京電力 カスタマーサービス・カンパニー アライアンス推進室長 眞田秀雄氏(右)、ソフトバンク代表取締役社長兼CEO 宮内謙氏(中央)、ソフトバンク エナジー事業推進本部 執行役員本部長 馬場一氏(左)

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