東京23区の北東に位置する葛飾区。マンガ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』や映画『男はつらいよ』の舞台として有名だ。
「こち亀の両さんと柴又の寅さんの印象から、昔ながらの人情あふれる地域というイメージを持たれている方が多いと思います。実際働いてみると、そのイメージ通りで、いったん打ち解けると人懐っこい人ばかり。人と人のつながりが葛飾区の強みです」。葛飾区役所 政策経営部 情報システム課 システム調整係長の土居真喜氏はこう話す。
葛飾区役所 政策経営部 情報システム課 システム調整係長 土居真喜氏
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この「人と人のつながりの強さ」という特長を行政にも活かそうと、葛飾区が今、キーワードにしているのが「協働」だ。
「防災が最たる例ですが、役所だけでは乗り切れない問題は多々あります。行政は、役所だけで進められるものではありません。区民や町場の方と一緒に物事を考え、一緒に事業に取り組んでいく――。葛飾区では、協働をキーワードにいろいろな施策に取り組んでいます」と情報システム課 システム調整係の江川泰輔氏は説明する。
葛飾区役所 政策経営部 情報システム課 システム調整係 江川泰輔氏 |
防災訓練や放置自転車対策、フードイベントの開催、緑や花壇の整備など、様々な協働を行っているそうだが、実はICTに関しても「協働」の考え方を推進している。
その大きなきっかけとなったのは、東日本大震災だった。