NECがIoT事業の強化方針、“NECが考えるIoTの5層モデル”とは?

「2020年度に売上3000億円を目指す」――。NECは2015年7月23日、IoT事業の強化方針に関する記者会見を開催。取締役 執行役員常務 兼 CMO(チーフマーケティングオフィサー)の清水隆明氏が説明を行った。

「IoTというとインダストリー4.0、とかく製造業のIoTがフォーカスされることが多いが、IDCの調査によると、IoT市場の中で製造業の占める割合は20%弱。IoTはいろいろな産業や社会の中に広く普及すると考えられている」

IoTの事業方針として、清水氏が明らかにしたことの1つは、特定の産業分野にとどまらない事業展開だ。IoTにおいては、従来の業界構造をまたがった動きも活発化するとも見られている。こうした業界横断的なものも含め、「IoTによる社会価値創造の取り組みを今後強化したい」という。

IDCによる世界IoT市場の業種別シェア予測
IDCによる世界IoT市場の業種別シェア予測

このようにNECは幅広い分野でIoT事業を展開していく考えだが、なかでも狙っているのは、各国共通で使えるソリューションだという。「当社がすでに販売しているものの多くは国のボーダーを超えるもの。特に、社会ソリューション系は、最初からグローバル展開を狙っている」

NECのIoTソリューション
NECのIoTソリューション

NECは今回、5つの新しいIoTソリューションを発表している。官公庁・自治体向けの「土砂災害検知・予測ソリューション」、自治体・水道事業者向けの「水需要予測ソリューション」、新電力向けの「電力需要予測ソリューション」、物流業界向けの「画像・重量検品ソリューション」、小売・サービス業向けの「VIP検知接客支援ソリューション」の5つだ。これらの多くもグローバル展開を狙ったものだという。

画像・重量検品ソリューション
23日から販売開始となった物流業界向けの画像・重量検品ソリューション。
画像認識技術と重量計により、出荷検品業務を効率化できる

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