SPECIAL TOPICColtが西日本の拡張と東阪50Tbps増強、AI時代に備え「東京から九州まで背骨を通す」

AI・クラウドの普及を背景に、データセンター間・拠点間の通信トラフィックが急増している。Coltテクノロジーサービスは、広島・岡山・福岡への西日本ネットワーク拡張を2027年1月に完了させるとともに、現在50Tbpsの東京―大阪間の容量を倍増。遅延を約3割削減する新ルート「東阪プラチナコネクト」も投入する。東京から福岡までを貫く高速・大容量な“背骨”を通し、多様な顧客ニーズに応える。

「東京から九州まで背骨が通った」

こう語るのは、日本国内のネットワーク増強を着々と進めてきたColtテクノロジーサービス(以下、Colt)プロダクトマネジャー アジアプロダクトマネージメンの安藤衛氏だ。

Coltテクノロジーサービス プロダクトマネジャー アジアプロダクトマネージメントの安藤衛氏

同社は欧州・アジアを中心に企業向けの通信サービスをグローバルに展開してきており、日本国内では長く、東名阪のバックボーンネットワークを基盤に事業を展開してきた。そして今般、西日本へのネットワーク延伸と東阪間の大幅な増強に同時に踏み切った。

背景には、インターネットとクラウドの普及に加え、AI活用の広がりによるトラフィックの急増がある。国内では外資系を中心にデータセンター(DC)の建設が相次ぎ、DC間を結ぶ回線への需要も高まっている。

DC間接続や海底ケーブルへのバックホールについて、日本へ進出する事業者が強く求めるのが「短納期」だ。安藤氏は、それこそがColtの強みだと胸を張る。国内の大手通信事業者ではなく、「まず我々に問い合わせが来る」。

西日本へ延伸、主要DCへストレスなく接続

Coltの西日本ネットワークはどう広がるのか。

同社は主要都市へ単に回線を引くのではなく、メトロエリア内の通信網を充実させ、主要なDCや商業ビルにあらかじめ接続しておく「MAN(Metro Area Network)」と呼ぶ戦略をグローバルに展開している。その範囲は40カ国・52のメトロエリアに及び、1100超のDCと約3万の商業ビルに接続。ユーザーは発注後、すぐにすべての通信プロダクトが使えるよう準備されている。

今回の西日本ネットワーク拡張でもその戦略を貫く。まず、西日本の主要拠点を接続し、需要に応じてメトロのカバー範囲を広げていくという。そして、次のフェーズでは、九州方面へのリーチ拡大や西日本区間の二重化も視野に入る。

具体的には、広島と岡山で2026年12月に、2027年1月には福岡でサービスを開始し、西日本全体でフルサービスの稼働を予定している(図表1)。

図表1 Coltの西日本ネットワーク拡張

提供するのは、最大400Gbpsの広帯域接続を提供する専用線「Colt wave」、広域イーサネットの「Colt Ethernet」など、Coltが扱う全サービスだ。

幹線は25Tbpsの容量を持ち、ユーザーはその中で400Gbpsなどの回線単位で契約する。Coltのサービスにおいては、「帯域保証型のインターネット接続や、AWSやMicrosoft Azureといったクラウドへのダイレクト接続が伸びている」と安藤氏。今回の拡張により、西日本の各地から、バックボーン上にある最寄りの主要DCに入れば、速度のストレスなくクラウドやインターネットを利用できるようになる。

加えて、九州地方はDCの集積が進んでおり、首都圏企業のバックアップ拠点としての役割も担う。その意味でも、東名阪と直結する大容量バックボーンが開通することの価値は大きい。

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