IoTは誤解されている――システムコンポーザビリティが、IoTの本当のポテンシャルを引き出す

すべてのモノがインターネットにつながる――IoTの時代が到来している。しかし日本アイ・ビー・エムの鈴木徹氏は、IoTはその本当のポテンシャルを発揮していないと言う。ポテンシャルを発揮できない理由は、多くの人が抱くIoTへの誤解、そしてIoTを取り巻くシステムの柔軟性にまつわる課題があるという。

ビジネスの現場でアイディアを試せば知見は培われる

――うかがっていると、IBM IoT Cloud on Bluemixはデータ活用をより容易にしてくれるソリューションと感じます。

鈴木 その通りです。コンポーネントが数多く用意されているだけではなく、ノンコーディングでシステム開発が可能だと言うのが、大きなポイントです。プログラミングの知識がない方でも、IoTデバイスから集められた情報にアクセスし、それを分析し、アクションを起こすという一連の流れをマウスを使って設定できます。

図表2 直観的なツールを使ったロジックの開発
直観的なツールを使ったロジックの開発

これによって技術的なハードルを下げ、IoTはビジネスの現場に開放されます。ITをビジネスの現場に開放することには大きな意味があります。まだこれから新たな活用方法が数多く見つかるはずのIoTにおいては、その意味は特に大きなものになります。

IBM IoT Cloud on BluemixならIT部門に依頼することなく、現場で生まれたアイディアを現場でトライできます。ITのプロではなく、ビジネスのプロがその視点を生かして、IoTの可能性にトライできるのです。しかもアイディアを形にするまでの時間が短いので、多くのアイディアを次々に試せます。その過程で、IoTをビジネスに活かすための独自の知見を培うことができるでしょう。

――既に取り組み始めている企業では、そうしたアイディアの中から決め手になるようなビジネスソリューションも生まれつつあるのでしょうか。

鈴木 もちろんです。既に世界的な大企業でさえも、IoTの持つ力を活かしてこれまでにない視点でベネフィットを生み出しつつあります。もし事例に興味をお持ちであれば、ぜひとも10月に開催予定のM2M/IoTカンファレンスにお越しいただきたいと思います。先駆的な企業でのIoT活用事例を紹介する予定です。IBM IoT Cloud on Bluemixを使って、非常に簡単にシステムを構築できる、おそらく今までに見たことがない魅力的なデモをお見せします。また、IoTを既存のシステムといかに柔軟に融合すべきか、パフォーマンスとセキュリティーを確保しつつ、外側のIoTと内側のシステム連携を図るべきか、その最適解もお伝えする予定です。

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