企業ネットワーク変革Day 2014講演レポートNTT Comの丸岡氏「音声基盤のこれからのキーワードはクラウド化・IP化・グローバル化」

5月22日に開催されたイベント「企業ネットワーク変革Day」。特別講演を行ったNTTコミュニケーションズ 取締役 ボイス&ビデオコミュニケーションサービス部長の丸岡亨氏は、同社の企業コミュニケーションサービス戦略について語った。クラウド化、IP化、グローバル化の3つをキーワードに事業展開しているという。

UCaaSでコスト削減や生産性向上を実現したANA

丸岡氏によると、Arcstar UCaaSは、非常に大規模な企業がターゲット。もっと規模が小さく、「シンプルな電話機能さえあればいい」という企業のニーズに応えるため、この4月1日からは「Arcstar Smart PBX」というサービスも始めた。

このArcstar Smart PBXはその名前の通り、PBX機能をクラウド化したサービス。ただし、従来のPBXとは違って、スマートフォンを内線電話機として使えることが1つの特徴となっている。また、各拠点に設置されたオンプレミスの既存PBXとも接続できるため、段階的にPBXのクラウド化を図ることが可能だ。さらには、1内線当たり「500円」という価格もArcstar Smart PBXの特徴。ワンコインで利用できてしまう。

Arcstar Smart PBXの概要
Arcstar Smart PBXの概要

NTT東西は、2025年までにPSTNをIP網へとマイグレーションする計画だ。そこで、「NTT Comでも、PSTNのお客様をきちんとIPへシフトしていただくことを含めてサービスを展開している」というが、その1つとして紹介されたのが「Arcstar IP Voice」である。

現状、音声用とデータ用で別々に回線を引いている企業は多いだろう。しかし、音声をIP化すれば、当然1つの回線に統合可能となり通信コストを削減できるが、Arcstar IP Voiceは音声とデータの回線統合を行うためのサービスである。この4月に機能強化され、OCNでも利用可能になったほか、110番などの緊急通報にも対応した。さらに海外でも「Arcstar SIP Trunking」の名称で世界112カ国・地域で提供している。

Arcstar IP Voiceの概要
Arcstar IP Voiceの概要

このようにNTT Comはクラウド化、IP化、グローバル化をキーワードに企業向けコミュニケーションサービスを展開しているが、この3つの要素を上手に自社の競争力向上に活用しているのが全日本航空(ANA)だ。

ANAは、Arcstar UCaaSやWeb電話帳、Arcstar IP VoiceなどのNTT Comのサービスをグループの音声基盤に採用。「コスト削減」「生産性向上」「利便性向上」を実現していると丸岡氏は紹介した。

ANAの導入事例
ANAの導入事例

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