アカマイ・テクノロジーズは2026年3月26日、事業戦略発表会を開催した。職務執行者社長の日隈寛和氏は、同社の事業の軸がCDNからセキュリティ、クラウドコンピューティングへと移行していることを紹介したうえで、「AI推論」にフォーカスした新事業戦略について説明した。
同氏によれば、AI推論の市場は2030年に5000億ドル超へ成長すると見込まれている。
さらに、「AIエージェント同士の通信によってトラフィック量が指数関数的に増加する」こと、フィジカルAIに代表されるような低遅延・リアルタイム処理が必須の用途が広がることなどから、「現在のような中央集約型のクラウドでは対応できなくなる」と予想。世界で4400拠点を擁する「アカマイの超分散型プラットフォーム上でAI推論処理を行う」ことで、将来のニーズに対応すると展望を述べた。

アカマイ・テクノロジーズ 職務執行者社長の日隈寛和氏(左)と、エバンジェリストの中西一博氏
エヌビディアと提携し、世界中でAI推論を実行
この戦略のベースとなるアカマイの「超分散プラットフォーム」とはどのようなものか。
もともとは、同社がCDNとして構築してきたもので、130カ国・700超の都市に、総計4400のエッジPoPを展開している。

アカマイの超分散型プラットフォーム
これを使ったビジネスの内訳も近年は大きく変化。2021年には売上の54%をCDNが占めていたが、2025年にはその割合が30%に縮小。サイバーセキュリティが53%、クラウドコンピューティングが17%となっている。「クラウドコンピューティングは2024年から2025年で36%の年成長を遂げた。セキュリティ全体では9%の成長率で、特にマイクロセグメンテーションとゼロトラストセキュリティは年間43%の伸びを示している」(日隈氏)

Akamai Inference Cloudの概要
2026年以降は、これを「世界最大級のAI実行プラットフォーム」へと変容させていく。その端緒として、2025年にエヌビディアと提携し、AI推論処理に特化したサービス「Akamai Inference Cloud」を発表(関連記事)。最新GPUである「RTX 6000 Pro Blackwell」を、世界中に広がるアカマイのエッジに順次配置する計画を打ち出した。













