いつでもどこでも、どんなデバイスでも同じように働けること――。ワークスタイル変革を実現するうえでは、こうした働き方を可能にする仮想ワークスペースが必要だ。
仮想ワークスペースを構築するためのソリューションは、様々なベンダーから提供されているが、ヴイエムウェアもその1社である。Software-Defined Data Center、ハイブリッドクラウドと並ぶ、3つの注力分野の1つとして、エンドユーザコンピューティングを掲げている。
代表取締役社長の三木泰雄氏は、エンドユーザコンピューティングのミッションを「個人のニーズに合わせた働き方を可能にする安全な仮想ワークスペースの提供」と説明。そのうえでヴイエムウェアの特徴について、「包括的なエンドユーザコンピューティング環境を提供できること」としたが、その具体的な製品となるのが「VMware Horizon」だ。ヴイエムウェアはその最新版「VMware Horizon 6」を2014年4月10日に発表した。
RDSのサーバーベースアプリケーションもサポート
Horizon 6は、仮想デスクトップをはじめ、仮想アプリケーション、SaaSなどを単一の統合プラットフォーム上で提供・管理できるソリューションだ。IDCの調査によれば、2013年上半期の仮想デスクトップ市場において、ヴイエムウェアはシェア40.4%でトップを獲得している。
2013年上半期の仮想デスクトップ市場のベンダー別シェア |
Horizon 6の目玉の1つは、Windows ServerのRDS(リモートデスクトップサービス)によるサーバーベースアプリケーションを新たにサポートしたこと。また、Office 365、競合であるシトリックスのXenAppと、「サポートするアプリケーションが非常に増えている」とマーケティング本部 シニアプロダクトマーケティングマネージャの本田豊氏は紹介した。
ユーザーは様々な種類のアプリケーションに統合的にアクセス可能 |
ユーザーは、統合的なアプリケーションカタログ画面から、これらアプリケーションにシングルサインオン可能。もちろん、PC、Mac、スマートデバイスとマルチデバイスに対応している。
iPadでのデモ画面 |
「AirWatchの機能を入れていく作業はすでに始まっている」
会見では、ヴイエムウェアが2月下旬に買収を完了したMDMベンダー、AirWatch社についても言及された。
米VMware プロダクトマーケティングディレクター エンドユーザコンピューティングのヴィクター・トゥ氏は、「AirWatch社の買収という動きを見てもらえば、我々がモバイルを含めた包括的なエンドユーザコンピューティングの提供に、いかに力を入れているかが理解してもらえると思う」とコメント。
今回のHorizon 6ではAirWatchの機能は統合されていないが、「AirWatchの機能をHorizonに入れていく作業はすでに始まっている」という。