インターネットイニシアティブ(IIJ)は2014年3月7日、コンシューマー向けデータ通信サービス「IIJmio高速モバイル/Dサービス」において音声通話機能付きSIMカード「みおふぉん」の提供と、サービス仕様の拡充を発表した。
「みおふぉん」は、音声の通話機能付きSIMカードで、NTTドコモのLTE/3G網を使ったデータ通信SIM、SMS機能付きSIMに続き、IIJmio高速モバイル/Dサービスのラインナップに新たに加わった。3月13日の午前11時からIIJmio申込み サイトで申し込みが可能で、イオン、ビックカメラグループでは3月7日から店頭パッケージ「IIJmio音声通話パック」を先行発売する。新規のIIJmio高速モバイル/Dサービス申込時に限られるが、4月中旬からはMNP転入受付を開始する。
IIJサービス戦略部サービス企画1課長の青山直継氏 |
IIJサービス戦略部サービス企画1課長の青山直継氏は、「MNPできるなら使ってみたいという潜在的な需要、IP電話などと比べて音声が必ずつながる安心感が求められていると考えています」と話す。実際に、サポートセンターやTwitterを通じて、音声通話機能の要望がユーザーから寄せられていた。MNPを開始することで、これまでITリテラシーの高い層が主であったMVNOの提供するサービス利用者層が、ライトユーザー層にも広がることが期待できるという。
IIJmio高速モバイル/Dサービス料金プラン |
価格は、IIJmio高速モバイル/Dサービスのプランの月額料金に音声通話機能付帯料として1000円追加するかたちだ(通話料は利用に応じて別途加算、20円/30秒)。例えば、月額900円のミニマムスタートプランであれば、月額1900円となる。一般的なスマートフォンの月額料金6826円(2013年1月MM総研発表資料「スマートフォン契約数およびユーザーの端末購入動向」より)と比べると、データ通信料金が安く抑えられる分、月額料金を大幅にシェイプアップできる。また、音声通話機能利用開始から12ヶ月未満の解約に解除調定金(12ヶ月-利用開始月を0ヶ月とした利用月数×1000円)が発生するが、キャリアの“2年縛り”と比べれば半分の期間で済む。
また、IIJmio高速モバイル/Dサービスの料金プランにおける高速データ通信容量(バンドルクーポン)を4月1日から増量する。バンドルクーポンとは、月額利用プランによって定められた容量だけ下り最大150Mbpsの高速データ通信を利用できるサービス。容量を超過した場合はクーポン非適用となり下り最大200kbpsとなる。なお、100MBにつき300円でクーポンの追加購入もできる。今回は、ミニマムスタートプラン(月額900円)の月500MBを1GBに、家族間で通信容量をシェアできるファミリーシェアプラン(月額2560円~)を月2GBから3GBに変更となった。なお、1GBのクーポン利用の場合、スマートフォンで300文字程度のテキストメールが20万4800通、動画であればYoutubeで5分ほどの動画であれば約90回閲覧できる水準だ。
ライトスタートプランには通信規制に変更を加えた。これまでは月々2GBの容量を使い切ったあとの200kbpsの状態で、直近3日間の通信量が120MBを超えると通信速度が遅くなる規制があったが、これを4月1日から約3倍の容量となる366MBまでに緩和するという。