
MCPC award 2025表彰式
モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC)は2025年11月26日、東京プリンスホテルで「MCPC award 2025」の表彰式を開催した。
多数の応募の中から、ユーザー部門のグランプリ・総務大臣賞にガンズコーポレーションの「外国人労働者の即戦力を加速するGenba DXカメラプラットフォーム」、サービス&ソリューション部門の最優秀賞にNTTドコモビジネスの「映像分散管理プラットフォーム「モビスキャ」」が選ばれた。
MCPC awardは2003年からモバイル、IoT/AI、5G、ロボット、ドローン、クラウドなどを活用した先進的な事例を表彰しており、今回が22回目の開催。今年はローカル5G賞が新設された。

ガンズコーポレーション 代表取締役 田仲純一郎氏(左)、NTTドコモビジネス プラットフォームサービス本部 5G&IoTサービス部 第二サービス部門 第二グループ 第一チーム 担当課長 三谷秀行氏(右)
ユーザー部門のグランプリ・総務大臣賞を受賞したガンズコーポレーション 代表取締役の田仲純一郎氏は「開発チーム、現場の職員、関係者の皆様の支援によって実現した。今後も技術とサービスの向上に努め、建設現場に貢献していく」と受賞の喜びを語った。Genba DXカメラプラットフォームは、Wi-Fi/LTE機能付きヘルメットカメラで現場映像を共有し、遠隔地から監督者が映像を見ながら指示などが行える。また、AI翻訳機能により多言語に対応した。建設業界では人手不足や安全管理が課題となっているが、外国人労働者への技術伝承と安全確保を両立させた点が高く評価された。
サービス&ソリューション部門の最優秀賞を受賞したNTTドコモビジネス プラットフォームサービス本部 担当課長の三谷秀行氏は、「モビスキャは、データを提供する側と活用する側の双方にメリットをもたらすソリューション」と説明。映像データの収集、分析、プライバシー管理といった本質的な課題を、エッジコンピューティングとデータ分散管理技術で解決したといい、「抜きん出た技術によってこれまでにない価値や可能性をユーザーにもたらすという評価をいただいた。今回の受賞を励みに、社会実装を進めていきたい」と述べた。
さらにユーザー部門では、テクノロジー賞ならびにセキュリティ委員会特別賞にNTTドコモ、日本航空、ジャルカードの「秘匿クロス統計システム」、ビジネス賞にグランプリと同じくガンズコーポレーション、パブリック賞に大成建設の「電池レス・災害現場画像・取得システム」、ローカル5G賞にリコーインダストリーの「工場DXの加速を実現!オールインワン・コア一体型ローカル5Gシステム「HYPERNOVA」」、中小企業賞に南紀白浜エアポートの「空港主導の観光×交通の高度化を実現するAIオンデマンド交通」、アカデミー特別賞に鳥羽商船高等専門学校のブルーカーボン貯留量の自動計測システム」、奨励賞に群馬県長野原町の「LGPF(Local Government Platform)」と東芝テックの「AI・メタバースを活用したバーチャル接客による顧客エンゲージメント向上への取組み」が選ばれた。
また、サービス&ソリューション部門では、NTTドコモの「HealthTech基盤(ヘルスケアAI)」、東芝テックの「AI×RFIDソリューション」、KDDIの「asu Starlink Direct」が優秀賞を受賞したほか、ラトックシステムの「もろみ日誌クラウド」にビジネスDX委員会特別賞、Upsideの「海のGIS「SeaUp+」を活用した漁業と地方自治体の協働モデル」にAI&ロボット委員会特別賞、ドラEVERの「運SOUL(ウンソウル)」、マグナ・ワイヤレスの「ジッタレス通信による無線バリアフリー工場の実現」、ニフコの「電池レスを活用した熱中症予防対策システム」に奨励賞が贈られた。
総務省 総合通信基盤局長の湯本博信氏は、受賞事例はモバイルテクノロジーを効果的に活用した社会課題解決の取り組みとして高く評価されると述べた。












