京セラが「最大5.2Gbps」の水中光無線 AIデータセンター向け光電集積モジュールも

京セラが、来年1月に米ラスベガスで開催される「CES 2026」に展示する新技術・製品をメディア向けに公開した。最大5.2Gbpsの伝送容量を誇る水中光無線技術や、AIデータセンター向け光電集積モジュール、高分解能ミリ波センサーなどを展示予定だ。

3つのレンズを有する「3眼AI測距カメラ」

対象物までの距離やサイズを測定できる「3眼AI測距カメラ」も展示予定。京セラは、2つのレンズを持つ2眼AI測距カメラを昨年のCES 2025にて展示したが、「繰り返しパターンや半透明の物体の測距は困難だった」(説明員)。

今回開発した3眼AI測距カメラは、細くて形が不規則な線状の物体、金属のように反射する物体、プラスチックのような半透明の物体でも正確に測距できるという。電子基板や織物など繰り返しパターンが多い検査工程や、針や糸を扱う手術ロボットなどへの適用を想定しているとした。

3眼AI測距カメラで半透明の物体を捉えた様子(左)、2眼AI測距カメラで捉えた様子(右)

“4Dセンシング”を実現する高分解能ミリ波センサー

そしてもう1つ、「高分解能ミリ波センサー」も紹介されていた。物体の微弱な振動を検知し、対象物の速度・距離・水平方向・垂直方向という“4軸”の空間情報を高精度にセンシングできる点が特徴だという。

身体や機器に直接取り付ける接触型センサーは、装着の手間や皮膚トラブルなどの問題が発生しやすい。また、カメラや赤外線などを用いる光学式センサーは高価なうえ、暗所や悪天候で動作精度が低下するといった課題がある。高分解能ミリ波センサーであれば、「1台で高速道路やビルなどの複数拠点を高精度に同時測定でき、コストも光学式センサーの1/10に抑えられる」(説明員)とのことだ。

主なユースケースとしては、高速道路や橋梁をはじめとする社会インフラの点検や、高齢者の転倒検知やモニタリングなどが挙げられる。

ビルや高速道路の振動をセンシングするデモ(左)、高分解能ミリ波センサーの外観(右)

そのほか、話した言葉をリアルタイムに翻訳したり、図解・動画などに変換する字幕表示システム「Cotopat」などもCES 2026に展示予定だ。

字幕表示システム「Cotopat」

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