ZoomのAI機能がTeamsやGoogle Meetでも利用可能に 「AI Companion 3.0」を発表 

ZoomのAIがTeamsでも使える――Zoomは米国時間9月17日、エージェント型AI「Zoom AI Companion 3.0」を発表した。これにより、TeamsやGoogle Meetといった競合する会議ツールでも会議メモの自動生成が可能になる。さらにSlackとのネイティブ統合や、12月開始予定のServiceNowとのエージェント連携を通じて、Zoomを軸とした業務の統合を推進していく戦略だ。

業務時間調整や情報集約もZoomが実行

2つめの柱「Optimize(最適化)」では、進化したエージェント型AIスキルが、Zoom Workplace上でユーザーの業務時間を最適化する。カレンダーを分析して不要な会議を回避したり、必須の出席者を特定したりできる。会議に出席できなかった場合でも要点を把握でき、エージェントはカレンダーに集中作業時間を自動的に確保する機能を提供する。

柱の3つめが「Up-level」(高度化)。Zoom Workplaceを個人に最適化されたワークスペースにする機能強化を行う。会議やチャットの情報をAIが整理し、日々の業務を進める起点となるといい、「AI Companion 3.0には革命的な新しい作業空間が導入される」とボールトン氏は述べた。提供時期はWebブラウザ版が2025年11月、Workplace Homeタブ版が2026年3月の予定だ。

また、会議内容や過去のドキュメントを参照し、文脈を理解した上でビジネス文書を生成する「Writing Assistance」機能も追加される。ボールトン氏は「製品戦略会議後にプロジェクトキックオフプランを作成する」といった利用例を紹介した。

会議をより効率化するAIアシスタントも実装

AI Companion 3.0では、会議自体の生産性を高める機能群も強化する。会議直前にリマインドや補足情報を提示するほか、過去の会議や関連資料から議論の全体像を示すことで、会議の質の向上を目指す。さらに、顧客との会話をリードしたり、的確なフィードバックを行うための準備も提案するという。

併せて、リアルタイム翻訳機能も拡張され、精度をさらに向上させるとともに、対応言語数が“数十言語”に拡大した。異なる言語を使う参加者同士のコミュニケーションの円滑化に貢献する。

リアルタイム翻訳のイメージ

リアルタイム翻訳のイメージ

加えて、アシスタント機能「Zoomie Group Assistant」も導入される。チームチャットや会議チャットで「@Zoomie」と呼びかければ即座に情報を取得できる。Zoomが提供する会議室向けソリューション「Zoom Rooms」では、ディスプレイやスピーカーなどと連携し、「Hey, Zoomie」と音声で呼びかけることで、画面共有やホワイトボード作成、照明や温度の調整を行えるということだ。

イベントでは、マーケティング・営業・CX(カスタマーエクスペリエンス)部門を支援する「Zoom Business Services」の強化や、医療・教育分野向けの業界特化機能の拡張も発表された。営業向けにはリード探索を自動化するプロスペクティング機能、CX向けには「CX Insights」「Agentic Expert Assist」「Zoom Virtual Agent」の高度化が含まれる。

医療向けに特化したエージェントの利用イメージ

医療向けに特化したエージェントの利用イメージ

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