アバイアが推進する「Application Defined Network」とは何か?

UCやコンタクトセンター市場でリーダーの一角を占めるアバイアだが、スイッチなどネットワーク機器の領域でも存在感が増してきている。シスコを筆頭に強力なライバルがひしめくネットワーク機器市場にあって、アバイア独自の価値とは何か。米本社のシニアバイスプレジデントでネットワーキング事業を統括するマーク・ランダル氏が語る。

キャンパスエッジまで拡張されたファブリック

アプリケーションがクラウド上に移行するなか、それを支えるデータセンター向けネットワークソリューションとして導入機運が高まっているのが、ファブリックやネットワークの仮想化である。アバイアも、IEEEで標準化作業が行われているSPB(Shortest Path Bridging)を用いたファブリック/ネットワーク仮想化ソリューションを提供している。

ランダル氏は「我々が他社をリードしているのは、ファブリックをキャンパスLANのエッジまで拡張している点です」と語る。他社の場合、ファブリックをデータセンターネットワーク専用のソリューションとして展開しているケースが多い。しかし、アバイアの場合、キャンパスエッジ向けスイッチのERS 4800もSPBに対応しており、文字通り、データセンターからキャンパスのエッジまでファブリックを拡張できるという。そして、キャンパスのエッジまで拡張されたファブリックの上に、仮想ネットワークを構築することができる。

実際にアバイアの製品を使って仮想ネットワークを構築した一例としてランダル氏が紹介したのは、ある国際空港のケースだ。監視カメラ用、各航空会社のカウンター用、空港ラウンジ用など、空港では様々な用途のネットワークが必要になる。従来ならそれぞれ別々に物理ネットワークを構築していたかもしれないが、アバイアのファブリックソリューションを活用することで、そうした必要なく、セキュアなネットワークを仮想的に用意できるようになったという。

「ネットワーク業界の大半のプレイヤーは、データセンターの仮想化に焦点を当ててきましたが、我々はその考え方をさらに拡大しようと取り組んできたのです」

主なユーザーとしては国際空港のほか、大学や病院、製造業、金融などが挙げられるという。

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