KDDIとJR東、無線中継器を活用した新宿駅ホームにおけるミリ波エリアの拡大に成功

KDDIとJR東日本は2025年4月24日、ミリ波の通信エリアを自律的に最適化し構成する無線中継器(ミリ波中継器)を用いて、JR新宿駅ホームで安定した5G(ミリ波)の通信エリアを拡大する実証試験に国内の駅で初めて成功したと発表した。実証期間は2月10日~4月11日で、JR新宿駅 1番線・2番線ホームと周辺施設の合計4カ所で実証した。

(左から)ミリ波中継器、ミリ波中継器設置前後の通信環境

(左から)ミリ波中継器、ミリ波中継器設置前後の通信環境

ミリ波は電波の直進性が強く、遮蔽物の影響を受けやすいという特徴があるため、鉄道の駅構内など構造が複雑な箇所においては、通信エリアを拡大することが難しいという課題があるが、ミリ波中継器を用いることで、面的なエリア展開が難しい駅のホームにおいても、ミリ波中継器が自律的にエリアを形成し通信エリアを拡大できたという。

また、窓ガラスによって電波が減衰しやすい列車内の運転席でもミリ波の電波を受信し、駅のホームと同様に1Gbpsを超える通信が行えることを確認したそうだ。

ミリ波中継器設置前後のミリ波エリアの比較

ミリ波中継器設置前後のミリ波エリアの比較

駅のホームは、周辺の建物などで見通しが遮蔽されるだけでなく、列車の往来や混雑状況によって通信環境が大きく変化する。こうした環境下でも、ミリ波中継器が常に最適なルートを選択して電波を中継することで、1Gbpsを超える通信速度を安定して維持できることを確認したろしている。

(左から)中継ルート最適化のイメージ、列車通過前後の通信速度の比較

(左から)中継ルート最適化のイメージ、列車通過前後の通信速度の比較

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