HDビデオでもう半分の脳も議論に集中
宮本氏によると、UCには2つのベネフィットがある。1つは、コミュニケーションを改善することで、より多くのイノベーションを引き起こしていくことだ。
ここで重要なポイントの1つは、“ユーザーセントリック”なプラットフォームを作ることだという。デバイス同士をつなぐという発想では、コミュニケーションは効率化できない。大事なのは、いかに人と人をつないでいくのか。前述のAny Deviceは、このユーザーセントリックを実現するうえで必須要素となる。
これがユーザーセントリックなプラットフォームの概要 |
また、コラボレーションにおけるHDビデオの重要性も強調された。宮本氏によれば、「人間の脳は非常にスマートに出来ており、映像や音声に乱れがあると脳の半分が補正機能として働き、自分の頭の中で補うようになっている」という。
ただ、これは逆にいうと、半分の脳しか肝心の議論に集中できていないということだ。HDによる高品質なビデオ会議を活用することで、より実りのあるコラボレーションが可能になるのである。
CEBPでビジネスプロセス改善
UCのもう1つのベネフィットは、業務アプリケーションとコミュニケーションを連携させることで、ビジネスプロセスを効率化していくことだ。
UCベンダーなどの間では、CEBP(Communication Enabled Business Process)というキーワードで語られることが多い。トラブル発生をトリガーに、担当者に電話を自動発信するというのがCEBPの一例である。
宮本氏は、同社のクラウドサービス「C&Cオフィス」を基盤にCEBPに注力していく方向性を説明。M2MとUCの連携も考えているという。
NECではクラウドやM2Mを活用しながら、業務アプリケーションとUCの連携を高度化させていく考えだ |