ガン社長に聞くイー・アクセスの成長戦略「3年後には大手3社と同じ土俵で戦う」

今年2月、中期事業戦略「成長戦略2015」を発表したイー・アクセス。モバイルブロードバンド強化やスマートフォン再参入により、2015年度末には加入者750万、売上高3500億円を目指している。「1億2000万人の市場で正々堂々と競争できる通信キャリアになる」とガン社長は抱負を語る。


――900MHz帯の割り当てがソフトバンクモバイルに決まりました。御社も申請していましたが、今の感想をお聞かせください。

ガン 残念な結果に終わりましたが、開設計画の内容や審査結果はそれほど悪くなかったと思います。大手3キャリアと比べると会社の規模や資金力、ユーザー数などで大きな差があるにもかかわらず、審査結果はソフトバンクの9点に次ぎ、当社は8点と健闘しました。それほど悪くないというのは、「既存事業者の移行促進計画がより充実していること」という項目で、我々が最も高い評価を獲得したからです。

900MHz帯を現在使用している事業者の迷惑にならないように移行する計画を立てていたので、内容には自信がありました。高い評価をいただけたことで、社内でも喜んでいます。

その一方で、「周波数幅に対する契約数の割合」といった項目では、0点で、新興事業者の当社にとっては、ちょっと厳しいなという印象もあります。

イー・アクセス エリック・ガン社長

――次は、700MHz帯の割り当てが早ければ今夏にも決まります。10MHz幅×2を3社に割り振るということで、今度は申請が認められる可能性が高そうです。

ガン 今までの苦労は決して無駄にならないはずで、既存事業者を速やかに、かつスムーズに移行する方法など900MHz帯で学んだことは700MHz帯で活かしたいと考えています。700MHz帯でも、しっかり計画を立てその計画を実行する予定です。

月刊テレコミュニケーション2012年4月号から再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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エリック・ガン氏

1963年香港生まれ、英国籍。93年ゴールドマンサックス証券入社。シニアアナリストおよびヴァイス・プレジデントとして、国内ではNTTドコモ、日本電信電話(第四次、第五次)、海外ではIIJ(NASDAQ)、Smar Tone(香港)、NTT(ADR)のIPOを手がける。99年同社通信担当マネージング・ディレクター就任。同年イー・アクセスを共同創業、代表取締役COO就任。2003年3月イー・アクセス代表取締役CFO就任。2010年7月イー・アクセス代表取締役社長、イー・モバイル代表取締役社長就任。2011年3月イー・アクセス代表取締役社長、現在に至る

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