ガートナージャパンは2012年2月16日、タブレット端末向け商用ビジネスアプリケーションのトップ10を発表した。
ガートナーは、2011年のタブレットとスマートフォンの販売台数はPCの市場を44%上回ると予測しているが、このように急速に普及が進むなか、オフィス内に自分のタブレットを持ち込む従業員が増加している。
こうしたトレンドについて、ガートナーのバイスプレジデント兼最上級アナリストのデイヴィッド・ウィリス氏は、「経営層が奨励する状況も見られるようになる。リーダーたちはビジネスにおけるタブレットの有用さを認め、他のタイプのコンピュータではなかなか対応できない『必要な時にいつでも手元で利用できる』というタブレットならではの特性に合わせてプロセスを見直している」と指摘。
そのうえで、「営業担当者は、顧客と直接コミュニケーションを図る場面における営業支援ツールとしてタブレットを活用している。これにより、営業担当者はより多くの商談を契約に結び付ける一方で、ミスの発生率を減らしている。また、営業およびマーケティングのリーダーはタブレットをダッシュボードとして活用し、マーケティング担当者はキャンペーンの策定に役立てている。医師や看護師もタブレットを携帯するようになっているほか、タブレットは製造の現場でも使われるようになっている。誰かが書類ファイルや印刷した参考資料を持ち運ぶ場面を一度でも見たことがあれば、タブレットを活用できる場を見つけることは簡単だ」と、様々なビジネスシーンでタブレットは有用であると解説している。
ガートナーが発表したタブレット向けビジネスアプリのトップ10は以下の通りだ。
1位 セールス・オートメーション・システム:顧客向けカタログ、セールス・プレゼンテーション、受発注システム
2位 ビジネス・インテリジェンス (BI):マネジメント・ダッシュボードと共に分析機能およびパフォーマンス管理アプリケーションを提供
3位 コンテナ化された電子メール:ビジネスのメッセージング環境と個人の電子メールを分離
4位 ミーティング用のコラボレーション・アプリケーション
5位 ファイル・ユーティリティ:共有および文書配布
6位 エンタープライズ・アプリケーション全般:CRM、ERP、SCM、メッセージングをサポート
7位 医療支援システム:医師、看護師、理学療法士をサポート
8位 ホスティング形式の仮想デスクトップ・エージェント:従来のデスクトップ・アプリケーションおよび環境をリモートからセキュアに運用、提供
9位 ビジネスに対するインテリジェントな知見を提供するソーシャル・ネットワーキング・アプリケーション
10位 役員向け資料:文書とレポートのセキュアな配布をサポート