2023年度末に、KDDIの5Gネットワーク整備は大きな節目を迎える。2020年にサービスを開始した5Gシステムのこれまでと今後について、技術企画本部長の前田大輔氏は次のように述べた。
「5Gは10年かけてしっかりと整備していくもの。我々は2023年度末までの4年間を“5G導入期”と見ており、4Gの既存周波数の5Gへの転用を先行させてエリアを広げた。来年度(2024年度)からは“5G普及期”。新周波数であるSub6のポテンシャルを最大化していく」
KDDI 執行役員 技術統括本部 技術企画本部長の前田大輔氏
前田氏の説明通り、KDDIはこれまでLTEで使用していた周波数帯を積極的に5Gへ転用することで、面的な5Gエリア整備を先行させてきた。電波伝播特性に難がある「高い周波数帯では、面的エリア整備や屋内浸透が難しい」からだ。