東陽テクニカのブースでは、様々な測定ソリューションが勢ぞろいしている。
なかでも昨今、ベンダーや通信キャリアの高い関心を集めているのが、O-RAN試験ソリューションだ。
異なるベンダーによって開発されたセルラーネットワーク機器間の相互運用性を実現するO-RANの実現には、推進団体であるO-RAN Allianceのインターフェースに準拠し、マルチベンダー接続が可能であることを試験で事前確認する必要がある。
東陽テクニカが提供する米Spirent CommunicationsのO-RAN試験ソリューションは、O-RANを構築するO-CUやO-DU、O-RU、RICといったノードの単体評価から、それらを組み合わせた適合試験、さらにはエンド・ツー・エンドでのパフォーマンス試験まで、幅広い試験環境に対応可能な点が特徴だという。
O-RAN試験ソリューションは、多様な組み合わせに対応する
O-RAN試験でエミュレータとして使われる「Spirent Landslide」は、5Gモバイルコアネットワーク向けのパフォーマンステスターやアクティブモニターとして利用することも可能だ。
「Spirent Landslide」の実機も展示されている
モバイル端末や基地局、各種モバイルコアノードを疑似することができ、各種制御系やデータ系の通信を行うことで、各コアノードの機能・性能評価を行える。
O-RANとならび関心を集めているのが、低軌道衛星(LEO)の試験ソリューションだ。
Beyond 5G/6Gに向けて海や空、さらには宇宙までも無線通信でネットワーク化するNTN(非地上系ネットワーク)の取り組みが進んでいる。Spirent Communicationsのネットワーク検証/疑似装置群は、宇宙空間や成層圏基盤技術で用いられる通信機器の事前検証を可能にする。
東陽テクニカのブースでは、試験・ラボ自動化ソリューションも展示されている。
遠隔からテストラボ環境の配線管理を可能にする「S320」
その1つ、米CALIENT Technologiesの「S320」は、遠隔からテストラボ環境の配線管理を可能にする。配線ミスやケーブルの欠損などヒューマンエラーをなくし、試験環境の事前構築を短縮することができる。自宅からインターネットを経由しブラウザでテストラボ環境にアクセスできるため、コロナ禍では特に引き合いが多かったという。