UQが165Mbpsの“商用”WiMAX 2のフィールドテスト「2013年上半期の商用化を目指す」

UQコミュニケーションズが商用仕様となる最大通信速度165MbpsのWiMAX2のフィールドテストに世界で初めて成功した。現行帯域に隣接するモバイル放送の跡地の取得により2013年上期の商用化を目指す。

WiMAX 2の料金は現行より高め?

デモに先立って行われたプレゼンテーションでは、野坂章雄社長がWiMAX 2の商用化に向けた同社の戦略を説明した。

野坂社長は、WiMAX 2の導入目的について「WiMAXとWiMAX 2の併用により、高速化と同時に、トラフィック急増を乗り切るための容量拡大を図ることにある」と説明。そのうえで、容量増加の実現手段である、(1)基地局増設(セルの縮小)、(2)新技術の導入、(3)周波数の拡大のうち、(1)は限界に近づいていることから、WiMAX 2の導入とその前提となる現行帯域に隣接する新周波数帯(20MHz幅)の獲得に力を入れていると説明した。

WiMAXとWiMAX 2の併用による容量増加のイメージ
WiMAXとWiMAX 2の併用による容量増加のイメージ

WiMAX 2で実現される新サービスの例としては、上り回線が50Mbpsに増速されることから、運動会などを撮影した映像をアップロードして離れた場所にいる家族が楽しむといったことも可能になるのではないかとした。またWiMAX 2の料金だが、現行サービスより高めの定額料金のほか、デバイス別の料金や従量制料金なども検討しているという。

今後のロードマップについては、開発中の基地局が2012年4Qまでに商用化、米GTC製の端末チップも2012年1Qに商用サンプルの出荷が始まる予定であることを明らかにしたうえで、技術基準の策定が順調に進み周波数割当を受けられれば、2013年上半期にサービスが可能になるという見通しを示した。

WiMAX2の導入スケジュール
WiMAX2の導入スケジュール

野坂社長は、「クラウドに最適なのがモバイルインターネット、その中でも向こう1~2年の間、最速となるのがWiMAX 2だ」と強調。WiMAX 2の実用化ではUQコムが世界リードする形となっていることから、WiMAXを展開するマレーシアや台湾、韓国などのアジア諸国などへの導入の働きかけなどにも力を入れていくという。

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