ドコモが5Gネットワーク戦略を発表 SAとネットワークスライシング本格化へ

NTTドコモが5Gネットワークに関する事業戦略を発表し、「ユースケースの多様化」と「増大するトラフィックへの対応」という2つの軸を掲げた。5G SAやネットワークスライシングに本腰を入れ、柔軟かつ高品質なネットワーク構築を目指す。

「ドコモが5Gの提供を開始して3年が経過した。今や全国で1800万人を超えるお客様に5Gをご使用いただいている。その5Gを次のステップへ進化させていく」。NTTドコモ ネットワーク部長の引馬章裕氏は、2023年4月26日に行われた記者会見でこう意気込みを語った。

(左から)NTTドコモ 無線アクセスネットワーク部長 林直樹氏、同社 ネットワーク部長 引馬章裕氏

(左から)NTTドコモ 無線アクセスネットワーク部長 林直樹氏、同社 ネットワーク部長 引馬章裕氏

引馬氏が掲げたポイントは2つ。1つ目は、「ユースケースの多様化に向けた取り組み」だ。遠隔医療や自動運転、スマートファクトリーなど、5Gのユースケースは拡大している。「ユースケースの多様化に対応するため、ネットワークスライシングを活用していく」と語った。

このネットワークスライシングの活用推進の最初のステップとして、「5G SA」を拡充させる方針だ。これまでドコモは、都市部の主要駅や商業施設など、人が多く滞留する場所を中心に5G SAを展開してきたが、2023年度以降はスタジアム・大学・空港などの施設にも提供を開始するという。

5G SAをスタジアム・大学・空港に拡充

5G SAをスタジアム・大学・空港に拡充

ネットワークスライシング対応に先駆け、1端末複数スライス制御や無線区間制御の実証実験にも取り組む予定だ。従来の無線接続は所謂「ベストエフォート型」だが、「ユーザーによって低遅延にしたり優先度を上げたりなど、通常のベストエフォートとは異なるクオリティの無線通信を実現できる」(引馬氏)。2024度を目途に、ネットワークスライシングを本格化させるとのこと。

1端末複数スライス制御や無線区間制御の実証実験を予定

1端末複数スライス制御や無線区間制御の実証実験を予定

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