【ワイヤレスジャパン】安心安全に“どこでも業務”―― 富士通が法人向けスレートPCの活用法を展示

富士通のブースでは、法人向けモバイルソリューションの一例として、4月に発売したスレートPC「STYLISTIC Q550シリーズ」やスマートフォンの業務活用に関するデモが展示された。

STYLISTIC Q550は、法人向けのWindows 7搭載10.1型スレートPC。これを活用して在宅勤務やモバイルワークを容易に導入するためのソリューションとして、「シンクライアント・モバらくだ」と、「FENICSⅡ ユニバーサルコネクト」をアピールした。

法人向けスレートPC「STYLISTIC Q550シリーズ」と、リモートデスクトップ接続に利用する「モバイルオフィスゲートウェイ」

「シンクライアント・モバらくだ」はその名の通り、スレートPCで、オフィス内のPCを遠隔から操作し、シンクライアント端末“のように”利用するためのソリューション。通常は、スレートPCのローカル環境で業務を行いながら、社内のデータや業務アプリケーションを使いた場合にこのソリューションを利用することで、外出中や在宅勤務時にもオフィス内と同様の業務が可能になる。「停電時にも自宅などで仕事が続けられる」(説明員)ため、今夏の節電・停電対策などにも有効だ。

特徴は、既存のVPN環境があれば、そこに「モバらくだ」をアドオンするだけで容易に導入が可能な点。利用者IDとパスワードを入力してログインすると、接続先の社内PCの一覧が表示され、任意の端末を選択するとリモートデスクトップ(RTP)接続が開始される。画面のみが手元のスレートPCに転送されてくるため、ローカルに社内データは残らない仕組みだ。

もう1つの特徴としては、遠隔で社内PCの電源ON/OFFが可能になっていること。上写真の奥にある「モバイルオフィスゲートウェイ」を経由して社内PCにアクセスしており、接続先の社内PCにアクセスする際、クリック1つで電源も操作できる。これにより、常に社内PCの電源を入れておく必要も無くなる。スレートPCだけでなく、スマートフォンなどからも利用できる。

同社の法人向けネットワークサービス「FENICSⅡ」と連携して利用することで、さらに強固なセキュリティ対策も可能になる。リモートアクセスサービス「FENICSⅡユニバーサルコネクト」の新メニューとして、「FENICSクライアント」「パターン認証サービス」「FENICSブラウザ」などが紹介されていた。

リモートアクセスの利便性を高めるWindows専用ソフト「FENNICSクライアント」 パターン認証サービスで表示される乱数表。予めユーザーが登録した図形パターン通り(例えば、左上から斜め右下に4つ、そこから右に4つ、など)に入力する

FENICSクライアントは、Windows端末向けの専用ソフトで、パスワードと機体の複数要素認証の機能とアプリランチャーの機能を兼ねたもの。事前にアクセス先アプリのID・パスワードを登録しておけば、ワンクリックでログオンが可能になるなど、モバイル端末の利便性を損なわずに利用できる。パターン認証サービスは、上写真のような乱数表を表示し、あらかじめ決めた図形パターン(左から3列目を縦に4つなど)に沿ってワンタイムパスワードを読み取って認証する。

FENICSブラウザは、セキュリティに配慮したモバイル端末用ブラウザ。URLの表示・入力、ブックマーク登録を不可とし、予め決められたサイトにしか接続できないようにする。また、ブラウザを閉じたときにキャッシュも消去するため、社内にアクセスした際のデータが端末に残らない。2011年度第2四半期に提供を開始する予定という。

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