業務アプリにリアルタイムコミュニケーション機能を“容易に”統合――日本アバイアが「Avaya ACE」を提供

日本アバイアは2011年3月4日、ビジネスアプリケーションに音声やビデオなどのリアルタイムコミュニケーション機能を統合する「Avaya Agile Communication Environment(Avaya ACE)」の提供を開始した。

Avaya ACEは、SOAアーキテクチャとWebサービスをベースとしたCEBP(Communication Enabled Business Process)ソリューションだ。CEBPとは、ビジネスアプリケーションとリアルタイムコミュニケーションを連携させることで、人の介在によって生じる遅延や不確実性を排除し、業務プロセスを改善すると同時に、顧客満足度を向上するというコンセプトだ。

ソリューションマーケティングシニアマネージャの能地將博氏

ソリューションマーケティングシニアマネージャの能地將博氏は、「CEBPのコンセプト自体は以前から言われていたことだが、Avaya ACEは“容易に”統合できる点がポイント」と語る。具体的には、複雑なSIP/CTIプロトコルを簡略化したコミュニケーションサービス用APIを提供するため、技術者はSIPやCTIの専門知識がなくても、ビジネスアプリケーションの知識だけで統合システムを開発できる。従来のCTIをベースとした方法と比較し、約20%の短期間で開発可能だ。

「CEBP」のコンセプト 「Avaya ACE」の概要

同社は、米国のフロリダ病院での事例を紹介。同病院では従来、100種類以上ある緊急用医療キットをマニュアルで毎日システムチェックする必要があり、待ち時間やミスが発生しやすくなっていたという。そこで、データの入力/管理をシステム化するとともに、Avaya ACEベースで開発したアプリケーションで、ミスが発覚した場合には担当看護士に「自動音声による緊急アラートを通知」するようにしたことで、看護士による緊急用医療キット管理の時間を約50%削減できた。これにより、患者のケアにより多くの時間を充てることができるようになったという。

Avaya ACEは、パッケージアプリケーションやツールキット、開発支援サービスをソリューションとして提供する。価格は、米国での参考価格で、ACE 2.3 ソフトウェアがサーバー1台当たり1万1200ドル、各種パッケージが1ユーザー当たり50~125ドルとなっている。

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