認知度9割、対策実施企業は3割弱 タニウムがサプライチェーンリスクの市場調査

セキュリティベンダーのタニウムがサプライチェーンリスクに関する調査結果を公表した。サプライチェーンリスクの脅威は高まっており、認知度も高まっているが、コストの高さなどから多くの企業で対応が後手に回っている。タニウムはサイバーハイジーンの考え方の導入が有効だと説明した。

セキュリティベンダーのタニウムは2022年8月24日、同社が実施した「サプライチェーンリスクに関する市場調査」の結果を発表した。これは国内企業のサイバーセキュリティ意思決定者6711名(有効回答数659件)を対象にWebアンケート形式で調査したものだ。

サプライチェーンリスクとは、自社以外のグループ会社や、システムに関わる協力会社、部品などを供給するサプライヤーなどを経由して攻撃を受け、ビジネスに悪影響を与えるリスクのこと。今回の調査により、国内におけるサプライチェーンリスクへの対策実施の遅れが明らかになったという。

サプライチェーンリスクの概要

サプライチェーンリスクの概要

サイバー攻撃者は近年、防御の堅い大企業を正面から攻撃することを避け、標的の関連企業から攻めるケースが増えている。IPA(情報処理推進機構)が毎年発表している10大セキュリティ脅威においても、サプライチェーンの弱点を悪用した攻撃は2019年から4年連続ランクインし、2022年は3位に位置づけられている。

サプライチェーンリスクへの理解は企業側でも進んでおり、タニウムの調査では約9割の企業がその存在を認知していた。

サプライチェーンリスク 7割強の企業が無策

サプライチェーンリスクは 7割強の企業が対策できていない

しかし、「サプライチェーンリスクに対して7割以上の企業が具体的な対策まで行えていないことが判明した」とタニウム マーケティング本部 パートナーマーケティングマネージャー村井新太郎氏は説明した。リスクへの認知度が高まっている一方で、企業が有効な対策を講じられていない現状が明らかになった。

タニウム マーケティング本部 パートナーマーケティングマネージャー村井新太郎氏

タニウム マーケティング本部 パートナーマーケティングマネージャー 村井新太郎氏

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