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《屋外無線LANの基礎知識》 建設現場、観光地、災害時… 外にも無線ネットワークがほしい!

文◎原田果林(編集部) 2022.01.20

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屋外にも無線ネットワークが欲しいというニーズが高まっている。屋外無線LANを構築する手段はWi-Fi、4.9GHz、ミリ波などいくつかあり、手軽さ、信頼性、コストなど用途に合わせたものが選べる。

あらゆる場所でインターネット環境が求められる昨今、オフィスや商業施設など屋内ではWi-Fiの導入が広く進んでいるが、そのニーズは屋外でも拡大している。それに伴い、屋外向け無線LANソリューションの需要が増加している。

特に引き合いが増えている領域の1つが、DXが進む建設業界だ。作業員がコラボレーションツールを利用したり、データ化された図面を参照したり、あるいは監視カメラの映像を遠隔から確認するなど、建設現場には通信環境が必須になりつつある。

また、キャンプ場やスキー場といった屋外レジャー施設や大規模イベント会場、観光スポットなどでも、来場者にWi-Fiを提供するため、屋外無線LANの導入が進んでいる。

 

図表1 屋外無線LAN製品位置づけ

図表1 屋外無線LAN製品位置づけ


屋外でWi-Fiを使うには屋外無線LANを実現する最も手軽かつポピュラーな手段は当然、Wi-Fiである。オフィスや家庭で使い慣れたWi-Fiだが、屋外で使用するにあたってはいくつか注意点がある。

まずは当たり前だが、屋外対応のアクセスポイント(AP)を選ぶことだ。雨風や雪、直射日光などにさらされるため、通常の屋内向けAPでは耐えられない。高い防水・防塵性能と耐温度性能を持つ屋外仕様のAPを選ぶ必要がある。あるいは屋内向けAPを防水・防塵加工がされた専用ケースに収納して使用することも可能だ。

周波数についても注意が必要だ。Wi-Fiの周波数には2.4GHzと5GHz帯があり、さらに5GHz帯は5.2GHz、5.3GHz、5.6GHzの3つに分けられるが、このうち屋外で利用可能なのは2.4GHz、5.2GHz、5.6GHzだけである。さらに5.2GHzは①人工衛星に影響を与えない(上空側へ強い電波が出ない)工夫が施された専用機器を利用する、②AP及び中継器については、事前に総合通信局に「登録局」の手続が必要、③気象レーダーに影響を与えない場所でのみ利用可能という3つの条件付きとなる。

また5.6GHzは、同周波数を使う気象レーダーと干渉した際は最大で1分間無線LAN側の通信を止めなければならない。監視カメラなど、少しの通信断でも業務に支障が出る用途であれば、冗長化機能を持つ高信頼のAPを選ぶといいだろう。

 

図表2 拠点間無線接続製品 周波数ごとの特長

   使用周波数帯 4.9〜5GHz  5.18〜5.7GHz   57〜66GHz 71〜76、
81〜86GHz 
信頼性  安定性 干渉少ない
長距離接続可能
干渉あり
気象レーダー
Wi-Fi[W56]
干渉少ない
チャネル豊富
降雨/降雪の
影響あり
干渉少ない
チャネル豊富
降雨/降雪の
影響あり
機能性 伝送速度(参考) 250Mbps (1対1)
250Mbp(s1対N)
 300Mbps  1Gbps  10Gbps
伝送距離(参考) 最長50km(1対1)
最長20km(1対N)
 1〜2km  最長1km  最長3km
マルチポイント接続  対応 対応   対応  非対応
無線局免許  不要  不要
 不要  不要
無線局登録  登録必要  不要  不要  登録必要
主な対応ベンダー  RADWIN  PicoCELA  Siklu EtherHaul-
600TX MultiHaul
 Siklu EtherHaul-
8010FX

出典:エイチ・シー・ネットワークス


屋外の場合、電源や大元のインターネット回線をどこから引いてくるかという問題もある。

山間部の工事現場など、電源がない場所ではバッテリーを用意する必要がある。こうした場合、バッテリー交換や充電の頻度を下げるため、消費電力が大切な要件の1つになる。

大元のインターネット回線については、光ファイバー等の固定ブロードバンドサービスが利用可能で、APまでLANケーブルを敷設できる環境であれば問題ないが、そうでなければLTEルーターを使い、キャリアのLTE回線を利用するのが最も手っ取り早い方法となる。ハイテクインターの「Wi-Fi環境構築ソリューション」、PicoCELAの「PicoHUB station」など、LTEルーターと屋外用APをセットにするなど、工事現場やイベント会場などで迅速に屋外無線LAN環境を構築できるソリューションも出回っている。セルラーネットワークを用いない方法については後述する。

 

PicoCELAの「PicoHUB station」

PicoCELAの「PicoHUB station」。アクセスポイント、バッテリー、LTEルーターが入っている(画像提供:PicoCELA)


APの選定にあたっては、1台でどのくらいのエリアをカバーできるかも重要なポイントだ。一般的な屋内向けAPの場合、1台でカバーできる範囲は半径数m~数十m程度だが、屋外向けはエリアカバー力を強化したモデルも多い。例えばハイテクインターが提供する屋外用AP/ブリッジ「E500 Wi-Fi AP」は、1台で半径300m範囲を360°カバーできる。「設置台数を減らせ、結果的にコストも抑えられる点が、一番喜ばれている」と同社 営業部 部長の森池信也氏は話す。
 不要

 

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