エクシオグループら4社、高速道路でローカル5Gを用いた初の総務省選定実証実験

エクシオグループ、中日本高速道路(以下、NEXCO中日本)、日立国際電気、AMECコンサルタンツの4社は2021年10月1日、ローカル5Gを活用した高速道路トンネル内メンテナンス作業の効率・安全性向上に関する開発実証を実施すると発表した。

今回の実証実験は、総務省の令和3年度「課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」に選定されたもの。高速道路でローカル5Gを用いた総務省選定の実証実験としては初めてという。

現在、高速道路上の大部分のトンネル内において利用が可能なキャリア4Gは、大容量の高精細映像の伝送に時間を要することから即時性の課題がある。また、キャリア5Gは普及が始まったところであり、高速道路のトンネル内への普及時期については未定であることから、エリア内で柔軟に5G網を構築できるローカル5Gの制度を利用したプロセス検証を行う。

実証実験が行われるのは、東海北陸自動車道 美濃IC~美並IC間 古城山トンネル(下り線)で、期間は2021年12月から2022年3月まで。NEXCO中日本の業務課題を解決するため、道路保全・点検業務の安全性向上・高度化を目指す「i-MOVEMENT」の活動として4社が共同して検討を進めてきたプロセスにローカル5Gを用いて実施する。

検証内容は、①ICT技術の組み合わせによる作業者の安全確保、②スマートデバイスを活用した遠隔作業支援の2点。

①については、高速道路のトンネル内に設置された4Kカメラの高精細映像をローカル5Gで伝送し、AI画像解析により危険事象の検知を行う。その後、現場の作業者に対し検知された危険事象をアラート通知する一連のプロセスが、現場における作業者の安全性向上に繋がることを検証する。

検証1の実施イメージ

作業者の注意不足による高速道路の規制外へのはみ出しや規制内への突入車両に対する回避時間確保などの効果が期待されるという。

②については、スマートグラスを装着した現場作業者に対し、ローカル5Gを介した映像および音声で遠隔地にいる熟練技術者からの作業支援プロセスが円滑に実施できることを検証する。

検証2の実施イメージ

少子高齢化に伴う人手不足や熟練技術者の減少に対して効果が期待されるという。

関連リンク

RELATED ARTICLE関連記事

SPECIAL TOPICスペシャルトピック

スペシャルトピック一覧

FEATURE特集

NEW ARTICLES新着記事

記事一覧

WHITE PAPERホワイトペーパー

ホワイトペーパー一覧
×
無料会員登録

無料会員登録をすると、本サイトのすべての記事を閲覧いただけます。
また、最新記事やイベント・セミナーの情報など、ビジネスに役立つ情報を掲載したメールマガジンをお届けいたします。