「Web会議は注力分野ではない」ブイキューブの新戦略 イベント・サードプレイスDXで躍進

ブイキューブは2020年11月18日、事業戦略発表会をオンラインで開催した。今後はオンラインイベントプラットフォームやテレワークブース事業などを拡大し、「Web会議からソリューションへシフトしていく」という。

ブイキューブは2020年11月18日、事業戦略発表会をオンラインで開催した。

代表取締役社長 CEOの間下直晃氏は冒頭、「新型コロナウイルス感染症によって様々な分野でリモート化、オンライン化が急速に浸透した。コロナ以前はテレワークは一部の先進的な企業の限定的な取り組みだったが、今やリモートを前提とした新規ビジネスも生まれるなど、必要不可欠な社会インフラになった」とコロナ禍による変化を振り返った。


ブイキューブ 代表取締役社長 CEOの間下直晃氏



その上で「アフターコロナは一言でいえばハイブリッドになる」と指摘。「当然リアルの方がいいことは沢山ある。私自身もリアルのコミュニケーションを大事にしてきた。リアルで会うべきところはリアルで会う、出社をするときはする。だがテレワークを使うべきところはテレワークをする。両方をうまく選択肢として使える社会になっていくのではないか。そしてこれを5Gをはじめとした高速なネットワークやデバイスの普及が後押しする」

この潮流によってリモート化、オンライン化の適用範囲が広がることが社会課題の解決、機会の均等や情報格差の是正、地方創成などに繋がり、それがひいてはブイキューブがミッションとする「Evenな社会の実現」に繋がるとした。

注力分野はWeb会議ではない

ブイキューブは事業領域を「エンタープライズDX」「イベントDX」「サードプレイスDX」の3つのセグメントに分割した。




3つの事業

エンタープライズDXは、Web会議やWeb会議の技術を使った様々なオンラインコミュニケーションの事業だ。

同社といえばWeb会議のイメージがあったが、「Web会議は無料の仕組みが増えているし、コモディティ化が進んでいるので市場は極端に大きくはならないだろう。ユーザーは増えるが金額としては限定的な伸び。我々としては注力する分野ではない」と間下氏は断言。

今後伸びていくのはSDK(ソフトウェア開発キット)だという。同社は映像配信や双方向コミュニケーションの仕組みをSDKとして提供しており、これを使えばユーザーは自社サービスに簡単に映像配信などの機能を組み込める。現在、SNSやファンサービスでの利用が伸びており、ビジネスチャットのChatworkとも連携しビデオ会議機能として提供されているという。他にも、オンライン面接や遠隔診療、EC、エンタメライブ配信など様々な分野で利用が進む。


SDKの利用事例

「よくZoomやTeamsなどWeb会議ツールを使えばいいと思って皆さん始められる。しかし思いがけない壁にすぐぶつかる。例えばヨガレッスンで出てきたニーズは、先生と生徒はお互い見えてほしいが、生徒同士はお互い見えてほしくないというもの。そうなるとWeb会議機能ではできないので、それに向けた作りこみが必要だが、ゼロから作るととんでもないコストになる。そこでSDKを使うと数週間で出来上がる」

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