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<特集>オフィスのNew Normal

オフィスはコロナ前には戻らない 面積半減、コスト削減分で人材採用?!

文◎原田果林(編集部) 2020.09.28

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在宅勤務が広く浸透する中、一部の先進企業は、面積や機能などオフィスの大変革に取り組み始めた。今オフィスにどんな変化が起きているのか、そしてこれから、オフィスはどういう場になるのだろうか。

 
緊急事態宣言が解除された後も、テレワークを続けたり出社率を抑えたりしている企業は少なくない。従来のオフィスの在り方に疑問が生まれつつある中、一部の企業はオフィスの縮小や再編成、それに伴う制度の変更など、“ニューノーマル”のオフィスと働き方に向けて動き始めている。

オフィス面積が約4割にサービス業向けのクラウドOJTサービスなどを提供するスタートアップ企業、ClipLineは今年4月末に現オフィスの解約通知を出し、6月末に新オフィスを決めた。わずか2カ月のスピード決定だった。それまでのオフィス面積184坪に対して、移転先は78坪と半分以下。家賃は月額500万円から100万円になる。

「今までは正社員約50名分の固定席を持っていた。コロナ以前は当たり前すぎて気づいていなかったが、訪問、出張、休みなどで常に全員がオフィスにいるわけではない。固定席の稼働率を計算すると、実はコロナ以前も、50%ぐらいしかないことが分かった」とClipLineの遠藤倫生氏は話す。

 

 

ClipLine 取締役 遠藤倫生氏
ClipLine 取締役 遠藤倫生氏



オフィス移転については、組織の人員拡大計画やエンジニア部門のテレワーク率増加を背景に、コロナ以前から検討していた。ただ、「単純にオフィスを拡大するのではなく、オフィスの分散化や、在宅勤務の制度化などを考えていた」という。

そうするうちに新型コロナの影響で、在宅勤務を全社規模でせざるを得なくなった。結果、社員の7~8割は在宅勤務でも問題ないことが判明したが、同時に狭い部屋に住む若手や、自宅に小さい子どもがいるなど勤務に向いていない環境にいる社員が存在することも分かった。「毎日出社する義務は無くなったが、一方で週に40時間家に押し込めるというのも間違っている。結局、作業場所としてのオフィスはどうしても必要だと感じた。コロナを考慮すると出社すべき人数は社員の1~2割程度だが、3~4割ぐらいまで出社できるスペースを持つことにした」

新オフィスのレイアウトについては、「4分の3は会話のためのスペースと言える。その内訳は、4分の1がラウンジのような場所、もう4分の1が会議スペース、4分の1がカウンター。残り4分の1が島になっている」という図表1

 

 

図表1 現・新オフィスの変化

図表1 現・新オフィスの変化

 

 

オフィスの大半をコラボレーションのためのスペースにしたのは、オンラインでのコラボレーションに限界を感じたからだ。「今は個人作業だけでなく、ほとんどの商談や会議、1対1のコラボレーションなどを在宅でやっている。しかし少人数のコラボレーションがオンライン上だけで問題なくできるのは、共有する資料などが予め作られていて、完成度が高い場合に限る。複数人で話し合って1からドキュメントを作り上げていく時は、紙やホワイトボードに書き出したり、会話しながら作りあげるなど、リアルの方が良いと感じた。オンラインのブレストツールなどもいくつか試したが使いづらかった」

また、親しい仲間との雑談や、部門をまたいで仕事を手伝うこと、直接コミュニケーションを取らないまでも社員の様子がオフィスなら垣間見える点などもオフィスでしか得られない体験だと感じたという。

このオフィスの変化により、月400万円のコストが削減されている。遠藤氏は「次の予算計画を現在検討しているところだが、以前よりもキャッシュフローが良くなるので、追加で2〜3人、ハイスペックな人材が採用できるようになるのは間違いない」と強調する。「今回の縮小移転は、決して資金が底を尽きそうだからするわけではない。浮いた分は、より投資が必要なところに充てていく」
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