企業ネットワーク最前線

次世代ネットワーク監視「Telemetry」徹底解説(最終回)

Telemetryの使い方[実践編]

文◎井上勝晴、HADI SHAIKH ZAKER、片野祐(ネットワンシステムズ) 2018.08.23

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

本連載では、ネットワークインフラの監視における「次世代SNMP」の位置づけとして注目を集める「Telemetry」について、具体的な使い方も交えながら解説します。最終回は「Telemetryの使い方(実践編)」として、実環境への適用を想定したTelemetryデータ収集基盤の全体像やネットワークインフラの可視化、ビッグデータ解析による予兆検知をご紹介します。

 
前回までは、ネットワークインフラからのTelemetry情報の収集にフォーカスしてお伝えしました。

第1回:SNMPの課題とTelemetry登場の背景
第2回:Telemetryの使い方[初級編]

この先は、「収集したデータをいかにして課題解決に向けて活用できるか」を検討する必要があります。例えば、収集したデータの可視化や、異常の検知、さらには異常の検知をトリガーとした通知やネットワーク機器の設定変更自動化などです。

このような使い方を実現するためには、Telemetry情報の発信源となるネットワーク機器やTelemetry情報の収集側となるTelemetryコレクターに加えて、様々なコンポーネントの連携を考える必要があります。

今回は、Telemetryを用いて得られるデータを使って自律型ネットワークを作ることを例に挙げます。その中で、必要なコンポーネントを紹介しつつ、SNMPではなくTelemetryを使うことで得られるメリットを紹介します。

自律型ネットワークの全体像今後目指すべきネットワーク像として、障害からの復旧や最適化を自動的に行う“自律型ネットワーク”を例に挙げます(図表1)。

 

図表1 将来的な全体像
図表1 将来的な全体像


このような自律型ネットワークに、大きく分けて①ネットワーク機器、②データ収集基盤、③ワークフローエンジンの3つのコンポーネントがあります。

これらのコンポーネントの中で、

・ネットワーク機器からデータを収集する
・収集したデータから機器の状態を分析して、ワークフローエンジンにインプットする
・適切な状態になるようなコンフィグをネットワーク機器に投入する
・コンフィグ修正後のネットワーク機器のデータを収集基盤に送信する

というClosed loopを回すことで、常に現在の状況を監視し、人間の手を介さず最適なネットワークを維持することができます。

また、収集したデータから障害や機器故障の予兆が検知できれば、障害の未然防止や、機器の予防交換のようなプロアクティブな対応をとることができます。

単に定期的な機器の予防交換だと、まだ使える機器を交換してしまったり、交換する前に機器が故障してインフラやサービスに影響が出てしまったりといったことが考えられます。しかし、機器の故障の予兆を検知し、故障までの猶予期間がわかれば、余裕を持った計画的な機器交換を行うことができます。

Telemetryを使ったデータ収集基盤を用意し活用することで、このようにサービスの継続性や保守の観点で、「Time Based Maintenance」の保全方式から「Condition Based Maintenance」に変えることが可能と考えられます(図表2)。

 

図表2 機械学習を用いた将来の値の予測
図表2 機械学習を用いた将来の値の予測

スペシャルトピックスPR

1810riverbed
zoho1811
soltec1811

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】LPWA、再加速
●Sigfox&LoRaの現在地/●注目の新興LPWA「Zeta」「ELTRES」の勝機/●アナリストが見通すLPWAの今とこれから/●セルラーLPWAが本格開始!ドコモ、KDDI、ソフトバンクのIoT無線戦略

●東大 江﨑浩教授インタビュー「デジタルとリアルの逆転経済へ」/●対応急がれるISDN&PHSマイグレーション/●ワイヤレスファースト!クラウド型から始まるネットワーク変革/●A10のCEOが語る「5G網の防衛術」/●産業制御システムの守り方とは?

>>詳しい目次を見る

ホワイトペーパー

スペシャルトピックス

ヤマハどうする?データ/音声に使用中のISDN移行問題

モバイル回線へのマイグレーションで、BCP対策との一石二鳥を実現!

MI「止まらない」M2M/IoTルーターで低コストに3G/LTEへの移行を可能に

現行の設備はそのまま、ISDN/PHSを安価にIPへ移行できる!

ハイテクインター数十km先を高速でつなぐ屋外無線
PoEも900mまで延長できる!

ネットワークの“難所”で高速・安定通信を実現するハイテクインター

NECマグナスコミュニケーションズPHS/ISDNからLTEへ簡単移行!

NECマグナスの音声対応LTEルータ「uM320V」なら既存設備はそのままでLTEへ移行できる。

日本ソルテックライセンス管理も楽なクラウド管理型Wi-Fiで、全国拠点を簡単運用

柔軟なライセンス体系と優れたコストで好評なZyxel社のNebula

ゾーホージャパン低価格フローコレクターで
シスコ機器を使い倒そう!

シスコ機器が備えるNetFlowやIP-SLAを活用し、きめ細やかな監視を!

リバーベッドテクノロジーアプリの体感品質を可視化 そのトラブル解決に留まらない効果とは?

「SaaSのレスポンスが遅い」。IT部門の悩みをリバーベッドで解消!

ライトL3スイッチ「SWX3100-10G」行き詰まる小規模NWを変革しよう

高価なレイヤ3スイッチには手が出ないが……。そんな悩みに、新たな選択肢をヤマハが提供する。

IntelligentAVAIエンジンで未知の脅威も自動検知

ウォッチガードのUTMに、マシンラーニングでマルウェアを検知する「IntelligentAV」機能も加わった。

Gigamon通信事業者での採用実績多数!
セキュリティ機器コストも大幅削減

今注目のネットワークパケットブローカー。そのNo.1メーカーとは?

PRTG Network Monitorネットワーク監視を簡単スタート!

NW監視の重要性は分かっているが、人材も予算も不足――。そんな企業に知ってほしいのが「PRTG」だ。

Big Switch Networksウンザリする運用管理とサヨナラ

大量のスイッチを個別に設定・管理する従来型NW運用を、Big Switch NetworksのSDNで革新しよう!

ユニアデックス次世代のネットワーク運用とは?

先進企業はもう始めている「Big Cloud Fabric」によるネットワーク運用変革を事例に学ぶ。

リボン・コミュニケーションズ多様なリアルタイムコミュニケーションでシームレスな通信を実現!

SBCを強みとする2社が合併して誕生したリボン・コミュニケーションズ

SAS Institute Japanデータ解析、もうやり尽くしたと思うのはまだ早い

さらなる品質改善やコスト削減を実現したあの先進企業とは?

アクセスランキング

tc1809
compass

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2018 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます