ICT×未来

<特集>モビリティIoT革命の衝撃(最終回)

IoTで物流危機を救え――ヤマト運輸「ロボネコ」で見えた可能性

文◎坪田弘樹(編集部) 2018.01.23

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自動運転やIoTによるモビリティ革命はモノの移動も劇的に変える。これに期待を寄せるのが、宅配便の急増とドライバー不足で危機に瀕する物流業界だ。自動運転時代の宅配像を見据えるヤマト運輸をはじめ、様々な取り組みをレポートする。

 
宅配便の増加が止まらない。国土交通省によれば、昨年度の宅配便取扱個数は40億1861万個で、前年度比7.3%も増加した。ネット通販の隆盛を考えれば近い将来、「年間50億個」時代が到来しても不思議ではない。

一方、宅配便取扱の実に98.9%(39億7780万個)を担うトラック運送の悩みは深刻だ。ドライバー不足に加え、宅配総数の20%にも及ぶと言われている「再配達」問題である。

この現状を打開すべく、IoTなどのデジタル技術を活用する取り組みが進んでいる。まずは、大きな注目のなかスタートしたヤマト運輸のプロジェクトの成果から見ていこう。
「自動運転時代」を見据えて約半年前の2017年4月17日、ヤマト運輸とディー・エヌ・エー(DeNA)による共同プロジェクト「ロボネコヤマト」が神奈川県藤沢市の一部エリアで始まった。

この実験が注目を集めたのは、“無人宅配”を想定したものだからだ。深刻化するドライバー不足と長時間労働を解消する一手となり得る。

もともとヤマト運輸は2011年時点から将来の人手不足を予想し、2019年までの9カ年計画で備えを進めてきた。なかでも町村単位の営業所から利用者宅やオフィスに荷物を届ける“ラストワンマイル”については、コンビニ受取や営業所受取、宅配ロッカーの設置など、受取の選択肢を増やすことで改善に取り組んできた。

ロボネコも、その新たな選択肢として位置づけられるものだ。

配送車のロボット化を見据えて、ドライバーを介さず利用者自らが荷物の取り出しを行うオペレーションを実験。現時点ではドライバーが運転を行っているが、荷物の受渡しは行っていない。
神奈川県藤沢市で実用実験中の「ロボネコヤマト」プロジェクト
神奈川県藤沢市で実用実験中の「ロボネコヤマト」プロジェクト。現在は有人運転でサービスを行っているが、実験の目的は“無人宅配”時代のオペレーションの検証だ(写真提供:ヤマト運輸)
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