企業ネットワーク最前線

920MHz帯“大混雑時代”の対応策に――ラピスが推進する802.15.4kベースの新LPWA

文◎藤井宏治(IT通信ジャーナリスト) 2018.01.10

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

ラピスセミコンダクタが、世界初となるIEEE802.15.4k対応のサブGHz帯無線LSIを開発した。高い妨害波耐性を活かし、920MHz帯の混雑に対応可能な新たなLPWAとして普及を目指す。

 
「SigfoxやLoRaWAN以外にも、多くのLPWA技術が登場してきている。その中でもIEEE802.15.4kは、2大規格に次ぐ位置を狙える技術だと考えている」

世界初となる「IEEE802.15.4k(以下802.15.4k)」対応のサブGHz帯無線LSIチップ「ML7404」を開発、7月にサンプル出荷を開始したラピスセミコンダクタ(本社・横浜市港北区)の野田光彦氏は、この無線技術に強い期待を寄せる。

ラピスセミコンダクタ LSI商品開発本部 ローパワーLSIビジネスユニット マーケティングチーム 第三グループ 担当部長 野田光彦氏
ラピスセミコンダクタ LSI商品開発本部 ローパワーLSIビジネスユニット
マーケティングチーム 第三グループ 担当部長 野田光彦氏



802.15.4kは、低消費電力の端末を用いてインフラ設備などの監視を行う無線システム「LECIM(Low Energy Critical Infrastructure Monitoring)」を実用化するため、2013年にIEEE(米電気電子学会)で標準化された技術規格だ。ZigBeeの物理層に用いられるIEEE802.15.4の拡張仕様として策定されたが、規格再編により現在は802.15.4の一部となっている。

必ずしも新しい規格とは言えない802.15.4kに対応した無線LSIを、今、ラピスセミコンダクタが投入する狙いはどこにあるのか――。野田氏が大きな理由として挙げるのが、802.15.4kが持つ高い「妨害波耐性」だ。

SigfoxやLoRaWANなどのLPWAシステムの多くは、1000MHzよりやや下のサブGHz帯の免許不要帯域(日本では920MHz帯)を使う。無線LANなどに利用されている2.4/5GHz帯と比べ、電波が物陰にも回り込み、遠くに届きやすい特性を持つことに加え、現状では帯域が空いており、他のシステムと干渉する可能性が低いことなどが理由だ。小出力で広域エリアをカバーするLPWAにとって干渉が少ないことは、重要なファクターとなる。

とはいえ今後、LPWAの利用が拡大すれば、サブGHz帯も混み合ってくる。そうなった時、「妨害波の影響を受けにくく、自らは他のシステムに妨害を与えにくい802.15.4kは、最良の選択肢になり得る」(野田氏)と見るのだ。
続きのページは「business network.jp」の会員の方のみに閲覧していただけます。ぜひ無料登録してご覧ください。また、すでに会員登録されている方はログインしてください。

スペシャルトピックスPR

moconavi1807
sun1807
intel1806

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】映像IoTが、来た!
●多様な業界に広がる映像IoT/●カメラとAIでスマート農業/●防犯カメラも新たな次元へ/●AI予測で混まないレジ/●映像IoTを支えるネットワーク構築のポイント

◆[インタビュー] NTT東日本 井上福造社長 ◆クラウド時代の企業音声システム ◆日本企業目線で“ヤマハ流”SD-WAN ◆富士通が産業向け新無線LAN ◆農業×IoTで「地方」を変える ◆MWC上海レポート

>>詳しい目次を見る

ホワイトペーパー

スペシャルトピックス

潜伏する脅威をAIが検知!
産業用制御システムやIoTも守備範囲

日商エレクトロニクスのセキュリティ対策が“新ステージ”に突入する!

リボン・コミュニケーションズTeamsの電話機能にいち早く対応
UCを狙ったサイバー攻撃対策も

Microsoft TeamsとPSTNをつなぐリボン・コミュニケーションズ

UNIVERGE Aspire WX電話やUC機能を全方位にカバー
中小企業の多様な働き方を強力支援

NECが5年ぶりの中小向けキーテレフォン「UNIVERGE Aspire WX」

F5ネットワークスセキュリティやGi-LAN仮想化など
モバイルインフラの強化に貢献

5G移行を控えた今、F5ネットワークスはどんな価値を提供できるのか?

moconavi今いる場所がオフィスになる!
moconaviで安全なモバイルワーク

場所を問わない新しい働き方の実現には、ICT環境の整備も不可欠だ。

サンテレホンサンテレホンがICT総合展示会
ビジネス伸ばす製品群が一堂に

東京ドームシティ・プリズムホールで7月18・19日開催!

インテル5Gをエンドツーエンドでカバー
新たな価値創出を目指すインテル

インテルは強みの仮想化技術で5G時代のネットワーク構築に貢献する。

コマーチキャリア向けOSS/BSSに強み
自動化やe-ヘルスで社会課題解決

自動化やe-ヘルスで多くの実績を持つコマーチが日本市場に参入した。

ブロードメディア・テクノロジーズ小森コーポレーションが
Aryakaで日中間通信を安定化!

日系企業の中国ビジネスに立ちはだかるのが通信環境の問題だ。

IIJグローバルソリューションズ日中間ネットワークの安定運用へ
VPN規制を乗り切る解決策提供

安定的な越境通信を実現するには何が必要か?

NTTコミュニケーションズIoTビジネスの種まきから結実まで
NTT Comの「次の一手」とは

自社発行型eSIMでの新サービス提供に期待!

SAS Institute Japanデータ分析の老舗、SASが提案するIoT時代のデータ活用

IoTのはじめの一歩を踏み出す前に考えるべきポイントは?

アクセスランキング

tc1807_a
ngn
compass

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2018 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます