SIGFOXとLoRaWANの衝撃波!――価格破壊が「IoT新需要」を創り出す

IoT市場拡大の鍵となる無線通信に、大きな変化が起きつつある。震源は日本での本格展開の兆しがある「SIGFOX」と「LoRaWAN」だ。これからIoT無線通信はどう変わるのか――。

IoTの利用シーンを大きく広げる可能性を持つ2つの新しいIoT無線通信「SIGFOX」と「LoRaWAN」が、来年の早い時期に日本で本格的に利用できるようになりそうだ。

いずれも2012年頃から登場してきたLPWA(Low Power Wide Area)と総称される新タイプの無線通信(図表1)。LPWAの中でもいち早く市場に浸透してきているのが、SIGFOXとLoRaWANだ。

図表1 LPWAの位置づけ
図表1 LPWAの位置づけ

SIGFOXは、2009年に設立された仏シグフォックスが開発、2012年からIoT向けの無線通信サービスを展開している。LoRaWANは、仏Cycleoが開発した無線通信技術「LoRa」をベースに、同社を買収した半導体ベンダーの米セムテックとIBMが完成させたもの。両社を中心に、約300社が参加するLoRaアライアンスが推進しているIoT無線通信だ(図表2)。

図表2 日本での展開が見込まれているLPWAシステム
図表2 日本での展開が見込まれているLPWAシステム

センサーネットワークの構築などに用いられるIoT無線通信では、(1)内蔵電池で長期間の稼働が可能な高い省電力性、(2)カバレッジの広さ、(3)通信モジュールや通信コストの安さなどが強く求められる。LPWAは、携帯電話やWi-Fi、ZigBeeなどの既存の無線通信技術では十分に満たすことができないこれらの要件をクリアできるものとして注目を集めている。

月刊テレコミュニケーション2016年8月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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