NTTドコモは2012年2月23日、新たな災害対策の取り組み状況に関する説明会を開催した。
東日本大震災では、地震や津波による通信設備の損壊や水没に加えて、光ファイバーなど伝送路の切断、長時間の停電による非常用電源の枯渇などの影響を受けた。こうした経験を踏まえ、ドコモは①重要エリアにおける通信の確保、②被災エリアへの迅速な対応、③災害時におけるさらなる利便性の向上という3つの柱からなら災害対策に約200億円を投じて取り組んでおり、2月末までにほぼすべての施策が完了する。
これらの対策の1つが「災害用音声お届けサービス」で、3月1日より提供を開始する。
同サービスは、震度6弱以上などの大規模災害発生時に音声通信ネットワークが輻輳状態になった場合、最大30秒までの音声メッセージをデジタルメッセージ化してパケット通信ネットワークで伝えるというもの。発信側は、相手の電話番号を入力することでメッセージを送信でき、到着すると着信側にSMSが届く。着信側がメッセージをダウンロードし音声で再生されると、発信側にSMSでその旨が自動通知される。
携帯電話番号でメッセージを送信することができる |
対象端末は、発信側がAndroid 2.2以上に対応したスマートフォンで、「災害用キット」アプリ(無料)をダウンロードすることで利用できる。冬春モデルのiモード端末9機種もソフトウェア更新後に利用可能。着信側は、一部機種を除きドコモのAndroidスマートフォンやiモード対応端末で使うことができる。
ドコモでは3月1日から31日まで体験サービスを実施する。また、毎月1日と15日、正月三が日、防災週間(8月30日~9月5日)、防災とボランティア週間(1月15日~21日)にも定期的に体験サービスを予定している。