NTT西日本・北村新社長が就任会見「DXによる顧客体験と生産性向上を同時に実現」

顧客情報の不正流出の責任を取って辞任した森林正彰氏の後任として、北村亮太氏が4月1日付けでNTT西日本の新社長に就任した。同日開催された就任会見では、信頼回復に向けて企業風土の改革と情報・セキュリティの徹底に取り組むとともに、社会の課題解決・価値創造と事業成長の両立により安定した経営基盤を確立し、「持続可能な社会・経済」の実現に貢献したいと抱負を語った。

「道徳なくして経済なし、経済なくして道徳なし」。冒頭、北村亮太社長は自身の経営観として、渋沢栄一の言葉を引用した。

NTT西日本 北村亮太社長

NTT西日本 北村亮太社長

前段は「なすべからざることをするな、すなわち企業倫理やコンプライアンス、ガバナンス強化といった企業としての健全性を確保し、世の中に役立つことをしなければ、企業としての存在意義はないということ」と説明。後段については「なすべきことをせよ、つまり社会の課題解決と価値創造・事業成長の両立を図ることだと考えている」と述べた。

企業としての健全性と、社会課題の解決・価値創造の両立と事業成長を同時に実現することで、「安定した経営基盤を確立することができ、NTT西日本のパーパスである『持続可能な社会・経済の実現』に貢献できると考えている」という。

企業としての健全性と、社会課題の解決・価値創造の両立と事業成長を同時に実現する

企業としての健全性と、社会課題の解決・価値創造の両立と事業成長を実現する

情報管理・セキュリティの徹底で再発防止

企業の健全性については、顧客情報の不正流出で失われた信頼を回復するため、強いリーダーシップを発揮し、企業風土の改革と情報管理・セキュリティの徹底に全力で取り組む。再発防止策としてリスクの視える化、リスク箇所の最小化、監視の高度化・点検の徹底、情報セキュリティ推進体制の強化を進めている。

顧客情報の不正流出の再発防止策を着実に実行する

顧客情報の不正流出の再発防止策を着実に実行する

社会の課題解決・価値創造と事業成長の両立の具体的な取り組みの1つには、2025年に開催される大阪・関西万博を挙げた。NTT西は、万博会場の情報通信インフラの設計・構築、保守・運用を担っている。夢洲会場にIOWN環境を整備し、会場の内外をIOWNでつなぐイベントを予定しているという。また、万博をトリガーに、地産地消やWeb3、分散型社会の実現に向けた取り組みも進める。

万博後には、地産地消やWeb3、分散型社会の実現に向けた取り組みを進める

万博後には、地産地消やWeb3、分散型社会の実現に向けた取り組みを進める

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